◇はじめに
はっきりいってオレコレのネタとして、これほどメジャーな作品を取り上げるのは後にも先にもこれがはじめてのことだろう。
なぜ「タイタニック」なのか?それはキャメロンであり、デカプリオであり、メジャーだからである。今回はそんな「タイタニック」の見所を余すところなくお伝えしたい。
ただし、僕が観たのはあくまで英語版字幕ナシという輸入物ビデオなのではたして細かいところで誤解があるかもしれない。だがそこはそれ訂正していただくか、ご了承いただくかしてほしい。僕は当然日本人なので、英語についてはさっぱりわからない。しかし「ターミネーター」、「フライングキラー」のキャメロンと「ギルバートグレイプ」のアーニーなデカプリオの作品である。はっきりってそれなら僕にもわかるだろう、きっと全世界の誰にもわかるはずだとタカをくくってみたことは言うまでもない。◇見所
●その1「デカプリオのヒゲ」
デカプリオは貧乏な画家の役である。しかし、デカプリオの顔にヒゲはない。それどころかいつまでたってもはえる気配すらなく、髪はいつもビシっとキマった状態。はっきりいって貧乏な画家にはさっぱり見えない。
●その2「寒さを忘れる」
ケイト・ウィンスレット扮するお嬢様はなぜかしごくパワフルだ。さすが主演女優賞だけのことはある。タイタニックは少しずつ沈んでいくわけだが、この時船内に流れ込む水は当然氷山のあるような海なので”氷水”だ。しかし、ケイト・ウィンスレットはそれをものともせずじゃばじゃばとその中に入っていく。はっきり言ってスゴイ演技と言わざるをえない。
普通、そんな時、人間は一般的に言って”冷たい”とか”寒い”とかいった言葉を連発するものだが、ケイト・ウィンスレット、そしてデカプリオにもその気配はない。それどころか白い息さえはかないあたり人間とは言えない何かがあるように思った。
タイタニックが沈んだ後、海に投げ出された二人がなんとか生き残り、ケイト・ウィンスレットだけがこれみよがしに浮かんでいる板きれにはい上がる。そしてはじめに言ったセリフが「寒い・・・」だった。今まで寒くなかったとはシガニー・ウィーバーに続くアクション女優の素質を感じとることができた。
●その3「男らしいデカプリオ」
デカプリオはタイタニックが沈む寸前に罪をきせられて監禁される。沈む寸前というところがポイントで当然デカプリオはすぐに死刑を宣告され、水責めの刑に処させることとなる。しかししぶといデカプリオ、冷たい水の中、なんやかんやとケイト・ウィンスレットが水の中をじゃばじゃばと助けにきてくれるまで生き残る。それだけでなく氷水の中やっと助けにきてくれた彼女に「僕はここで待ってるから、何かこの手錠をはずすものを探してくれ」などと臆面もなく言い放つ。普通、沈みかけた船の中をお嬢様が自分のためにきてくれただけで満足するんじゃなかろうか。それをまた「僕のことはいいから早く逃げろ!」というセリフではなく、「待ってるから」なんて言わせるあたり(また言うあたり)、キャメロンらしいセンス(デカプリオらしいセリフ)と言わざるをえない。
そしてまたケイト・ウィンスレットはじゃばじゃばと氷水の中を戻って行くのでした。
●その4「すごいSFX」
確かにすごい。どのへんがスゴイかといえば、やっぱりタイタニックの沈没シーンがスゴイ。そのすごさを見せつけるため、女性が一人ぶら下がっているとそれを助けることもせず、無造作に落として見せる。これがまた途中のでっぱりにあたり跳ね返ったりする、リアリティを追求したすごいSFXだと言わざるをえない。
しかし、この他にもすごいシーンはある。デカプリオもケイト・ウィンスレットもどちらも氷水の中でばしゃばしゃ動き回った後なのに、次の瞬間、服は乾き、髪もサラサラ。これもリアルな映像だとすればとてもスゴイ。デカプリオに至っては常に髪型まで決まっているというリアリティだ。さすがキャメロン、タイタニックを沈めるCGにすべてを費やした結果、デカプリオとケイト・ウィンスレットの髪と服を濡らすというCGをすっかり作り忘れていたに違いない。「ま、それでもデカプリオだし世の中の女の娘はみんなオレの映画を絶賛だぜ!」というキャメロンの声が聞こえてきそうだった。
●その5「アカデミー賞総ナメ!こりゃすげぇ!」
アカデミー賞は「タイタニック」一色だった。不幸だったのは今年ノミネートされた他の映画関係者。きっと「タイタニック」よりもよくできた映画は他にあったはずだ。しかしキャメロンはCGだけでなくアカデミー賞関係者にも金をバラまいたのか、すっかりタコなケイト・ウィンスレットのただパワフルなだけの演技にまで賞が贈られていた。
だが、そんなアカデミー賞の選考委員のみなさんもかすかなプライドだけは捨てなかったのか、それともあのセリフにうんざりしたのかデカプリオは受賞はおろかノミネートさえもされなかった。せめて”タイタニック功労賞”あたりおまけでつけてやれば会場に顔くらいは出しただろうに・・・会場にさえ足を運ばないデカプリオの仮面の男ぶりはご立派としか言い様はない。キャメロンも自分の映画にみんな感動したわけじゃなく”デカプリオ効果”にちょっとくらい金使ってやってもよかったのでは?しかしそうなると「恋愛小説家」のジャック・ニコルソンあたりにケンカ売ることになるのでそこまではしなかったようだ。
とにかくそんなノミネートさえもされなかったデカプリオの演技をぜひ楽しんでほしい。
◇まとめ
結論として、やっぱりデカプリオはダメなんだと思う。デカプリオの役が一番よかった映画は「ギルバートグレイプ」であり、実際これを越える役は他にない。「太陽と月に背いて」では詩人を、「バスケットボールダイヤリーズ」では作家を、本作「タイタニック」では画家と芸術家を演じることの多いデカプリオだが、あいにくその役柄がよっぽどあっていないようでどの映画もつまらないものばかりである。しかし「ボーイズライフ」ではイジけた少年の役を演じていたがこれはなかなかいい役だった。「ギルバートグレイプ」のアーニーといい、イジけた役が似合うデカプリオが芸術家の役なんていうのは到底無理な話なのだ。今後はケイト・ウィンスレットはじめとするパラフル女優にイジメられる役どころで多くの映画に出演してほしい。
アカデミー賞のこともあるようにデカプリオ抜きでも「タイタニック」は充分な映画だった。逆にデカプリオ以外のもっと味のある役者が主役を演じていればきっともっとスゴイ映画になったはずだ。「タイタニック2」という続編を作るとか作らないとかいう話だが、はたしてどいう話になるのか、そっちのほうに興味がある。やっぱ続編は「レイズ・ザ・タイタニック」ではないんだろうか?
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