「名探偵登場」

昨日、テレビでやっていた。それでちょっと書いてみようと思った。

なんと不純な動機なのか。

僕が以前に観た「名探偵登場」はビデオだった。ビデオは字幕版しかなく、
当然、僕が観たのも字幕版だった。しかし字幕版の「名探偵登場」はたいして
面白くなかったというのが率直な感想だ。

しかし、昨日観た吹替版はゲラゲラ笑いながら楽しめた。

字幕で変な言葉のイントネーションはネイティブでない僕にはつかみにくい。
多くの日本人がそうだろう。よくコメディは吹替版しか観ないという人をみかける
がこれも決して間違っているとは思えない。僕も実際、吹替版でしか笑えない
映画というのが数多く存在している。

内容的にはシャーロック・ホームズ、エルキュール・ポアロ、ミス・マープル、
サム・スペードといった名探偵をもじったキャラクタが総出演で、ひたすらバカな
推理を繰り返すという内容。これで笑えるのか?

バカな推理を繰り返すだけなら笑えない。しかし、この映画、ただのパロディでは
なく必要以上に豪華キャストでおくる、豪華パロディ映画なのだ。名優が有名探偵
小説のパロディを演じるので面白くないわけがない。

ピーター・フォーク、ピーター・セラーズをはじめ有名な俳優が出演している。
ピーター・フォーク演じる、サム・ダイヤモンド(サム・スペードのパロディ)が主人公
で、「刑事コロンボ」では観られないピーター・フォークを観ることができる。それだけ
でもファンには一見の価値アリかも?

ピーター・セラーズ演じる中国人の探偵が、誰のパロディになっているのかよく
わからないが、ピーター・セラーズらしくないキャラクタ(東洋人)ではじめは気が
つかないくらいよく化けている。演技もエセっぽくて笑える。字幕版で観ると、この
キャラクタが一番笑えないのだが吹替版だと一番笑わせてくれる。さすがピーター・
セラーズ、亡くなったのが本当におしい俳優の一人である。

吹替陣も豪華である。もっとも僕は声優さんには疎いのでよくわからない。羽佐間
道夫くらいしかわからなかったが、声はよく耳にする人ばかりで、これがまた馴染み
があるぶん笑わせてくれる。

有名探偵小説のパロディになっているので、いくつか読んだ後で観るほうがより笑え
ることは確かである。ホームズ、ポアロあたりはいいとしてもミス・マープル、そして
主人公のサム・スペードあたりになるとよくわからない人も多いと思う。

ミス・マープルについてはいくつかビデオも出ているのでそちらを観るのもいいかも
しれない。ポアロと同じアガサ・クリスティ原作の推理小説で、家の椅子に腰掛けた
ままでも事件を解決してしまうという、変なおばさんの話である。

サム・スペードについてはハンフリー・ボガードの「キー・ラーゴ」を観るといい。小説は
本屋にも置いてあると思うが、僕自身読んだことがないのでお勧めはしない。そして
このサム・スペードがわからないと主人公がこれのパロディだけに笑えないところも
少なくない。

ピーター・フォーク演じるサム・ダイヤモンドが最後に「寂しくなったら口笛を吹きな」と
いう台詞をはくが、これは「キー・ラーゴ」の中でローレン・バコールが言った台詞の
パロディになっている。僕にはこの台詞が一番笑えた。

そんなわけで笑うにもすでに勉強が必要という、ある意味でけっこ〜難しい映画かも
しれないが、それが少しでもわかれば多く笑えるし、いい機会だと思って学生時代の
ようにもう一度本でも読み返してほしい。前に書いた「四つ数えろ」と併せてみるのも
いいかもしれない。

あとは吹替版の放送を待つばかりである。←これがじつは一番難しい

 

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