「復讐するは我にあり」

「うなぎ」でどこぞの賞をとった今村しょうへい監督作品。
しょうへい、ってどんな字だっけ・・・
で、この映画をみて一番感じたこと。
倍賞美津子っていい女なんだ、ということ。
今までそんなこと一度も感じませんでしたが、
この映画を観て、本気でそう思いました。おかしいでしょうか?
誤解のないように言っておきますが、僕はおばさん趣味でも
ありませんし、変なフェチでもありません、普通に女性が好き
ですし、まったく変じゃないとは言いませんがよっぽど人と違う
ような趣味はない
はずです。ま、いいや。それで、緒方拳好演。
三國連太郎「マルサの女2」でも役得バリバリでしたが、この
映画でもそんな感じ。たいした演技はしていませんが、この役は
三國連太郎にしかできない役所だというのはよくわかります。
緒方拳のほうが3倍いい味だしてます。旅館の隠居役で
清川虹子も出演、これもなかなかの好演。あやしい役所を
させるとこの人も味がでていいですね。よく近所の口うるさい
おばちゃん役で出演してますが、食卓の上の塩と同じ役割
ですね、いい感じです。

内容的には連続殺人鬼の話。なぜ、殺したのか、そんな細かい
説明は出てこない。最後のほうで主人公自身のセリフでも、
「俺は何の罪もない人たちを殺した」というのがあるくらいで。
クリスチャンの父親に対する反抗から非行に走り、そのまま
連続殺人鬼となっていく主人公。逃げて、逃げて、だんだん殺しが
普通になっていく様子はそれが誰にでもある凶暴性と暴力的な面を
映し出しているようで見ていて自分自身が怖くなってくる。
検閲に多くの部分をカットされたため、難解な映画になってしまった
らしいが、それもまた一つの効果になっている。説明が少ないので、
逆に映像が直に目に入ってくる。

邦画には感覚で見る映画っていうのが少ない気がするけど、
この映画は検閲のおかげか、感覚でみる他、どうしようもない
部分も少なくなく、結果、そういう作りになっている。邦画には
珍しいパターンだと思う。想像する部分がさらにショッキングな
映像を引き出すことに成功した映画といえるのではないかな。
暇な方はぜひ、観てください。

ちょうど「うなぎ」のこともあるし。

1997/06/27

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