「ミツバチのささやき」
スペイン映画、ビクトル・エリセ監督作品。
僕のすごく好きなヨーロッパ映画。
アナは学校で「フランケンシュタイン」の映画を観た。
その夜、姉がフランケンシュタインは森に住む妖精だとアナに教える。
次の日、草原の小屋に倒れている兵士を発見する。
幼いアナはそれがフランケンシュタインだと思い、必至に看病する。
ところがある日、その兵士は銃殺されてしまい、
アナが小屋を訪れた時には兵士の姿はもうなかった。
それからアナは夜になるとフランケンシュタインの幻を見るようになる。
何がいいって映像がいい。
アナ・トレントの素朴な演技もいい。演技なのか自然なのか。
暗いだけのヨーロッパ映画が少なくない。
僕はヨーロッパ映画が嫌いだった。
楽しい要素がない映画は観ていて鬱になる。
だけど、「ミツバチのささやき」は悲劇的な要素もあるが
子供がフランケンシュタインを信じる、という
たったそれだけのことを説明を加えずに映像だけで見せるという
趣向が非常に映画らしく、且つまたすばらしい。
大人がフランケンシュタインを見て、恐怖するのとは違い、
あの醜いフランケンシュタインを妖精と思える純真さを
スクリーンというキャンパスの上で描くことは簡単なことではない。
言葉が映画を作るのではなく、映像が映画を作るということを
教えてくれる映画だと思う。
ぜひ、観てほしい。
ちょっと古くてマイナーな映画なので普通のレンタル店で探すのは、
非常に困難かもしれない。
しかし、困難を乗り越えてこそ、人生というものは意味があるのだ。
あまり困難に出くわしたくはない、というのは誰もが同じだと思う。
だが、映画を探す手間くらいたいしたことじゃない。
たとえそれが隣街のレンタル店で、
しかも1泊2日で1000円だったとしても借りてほしい。
映画を観るのに困難はつきものなのだから。
1997/06/25
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