M3ノススメ クロックアップとUSB

昔話
 去年の11月、僕はM3を手に入れた。当初安いということで一台手に入れたマシンだった。僕自身はLibretto50Kai(中身はすでにLibretto60だった)で十分に満足していたのだが、目の前安売りされてしまっては僕の物欲がどうしてもおさまらなかった。結局手に入れ、なぜかいつのまにかメインマシンになってしまっていた。これは当初Wiindows98だったので使うに使えなかった(CPUの処理速度の問題とメモリが32Mだったので)のだが、Windows95にするとこれが快適になるというひらめきから、僕自身のネット環境を一気にM3に移行したためでもあった。そのうち32Mのメモリを手に入れ、合計64Mとし、HDDを4.3GBにした時点で僕のM3のハード的なカスタマイズは終了していた。

 もちろんM3自身の潜在的な性能を引き出すクロックアップについては魅力的だったがはたして僕にはそれよりも一年間という保証期間にもし不具合が起こったらどうしようという懸念しか存在しなかった。結局、保証期間を過ぎるその日まで僕はこの環境を維持し続けることになる。

 しかしそんな僕に転機が訪れたのは、M3騒動と言われるM3の投げ売りがはじまった時だった。しかも時を同じくして4.3GBのHDDがどうもカリカリと不安な音を発しはじめたので、どうしても予備機が必要だと強く感じるようになったからである。なんとか手をまわして予備機を手に入れると共に8GBのHDDを購入し、M3が僕の前に2台存在することになった。1年使ったM3はまさにもう保証切れ寸前。

 そんな時、奴が現れた。山口の萩焼職人ことTOKUさんだった。TOKUさんはクロックアップ一辺倒だったM3の改造にUSB内蔵という新風を巻き起こし、さらにはそうしたクロックアップ&USB内蔵サービスまで自身のホームページで手がけることとなった。これわあぁぁああああっ!と思い、早速TOKUさんに改造を依頼。僕の手元には今までにないM3が帰ってくることになる。

 そして今、最強のM3がここに。

最強を目指して
 ブラッド・ピッド主演の「ファイトクラブ」という映画がなかなか面白いらしい。男たちがただただ戦う映画。ようは暇人の格闘ゴッコだが、これがなかなかすごいらしい。ブラピはこの映画のために老体にムチ打って(若く見えるが彼は30をはるかに越えている)えらく体を鍛えたらしい。その証拠に撮影する時に共演者が腹を思いっきり殴るアクションシーンで共演者はブラピの腹で指を骨折したらしい。この話ですごいのはブラピは平気だったのに共演者が指を折るというアクシデントだ。しかしいったいどんな撮影しているんだろう・・・本気でドル箱俳優を殴り合いさせるなんていうこと自体尋常じゃない。まあ、だからこそ面白い映画になったんだろうけど。

 やはり男は最強を目指さねばいけない。これは幼少期に「燃えよ!ドラゴン」が封切られ、小学校時代にはジャッキー・チェンの怪しげな”拳法”に魅せられたあの時から我々の運命だったと言っていい。それにまたもう帰らぬ青春のあの日、我々は「ストリートファイター2」という”異世界異種異人種格闘技暇人大会”ゲームにハマっった世代でもある。最強を目指すことは避けられない運命だったと言っていい。

 最強のLibrettoといえば、当然今はLibrettoff1100だろう。今までにない銀パソLibretto、上司の一言でついたと言われるこれみよがしのカメラ、今更ながらのMMX266MHzはバッテリーのもちと処理速度というバランスを考えた選択、USB端子も本体内蔵、とまあ、いいところをあげればきりがない。Librettoff1100はまさに王者の風格(にしてはえらくキラキラしていてニューハーフ系な気もしないでもない)を漂わせた最強のLibrettoと言っていい。

 しかしこれにM3という灰色のマシンが勝てるとすれば、はたしてそれをみなさんは信じるだろうか?M3は確かに可能性を秘めたマシンだが、Librettoの最高峰であるLibrettoff1100に対抗するなんてことがはたして可能なのか?僕もまたこれについては疑心暗鬼だった。・・・しかしである。僕のM3は今MMX300MHzというff100よりも高いクロックで動いているのだ。事実は小説よりも奇なりである。そしてその300MHzという瞬間に最高のエクスタシーを感じる。

萩焼職人の仕事
 完璧である。クロックアップ、そしてUSB内蔵。なにより僕のお気に入りは排気口である9つの丸穴である。クロックアップもUSB内蔵も特別な違いをアピールするには内なるものすぎる。しかしこの9つの丸穴は”改造機”ということをアピールするのに十分である。穴があるのに慣れてしまうと穴のないM3ではなんとなく心細く感じてしまう。それくらい視覚的な効果は十分である。逆に言えば排気口さえ開いていればそれらしく見える。このアイデアは素晴らしい。もちろん視覚的な効果だけでなく実際内部の熱を逃がすことができるので実利も兼ね備えているあたりが最高にいい。

▼9つの丸穴が最高にカッコイイ

 クロックアップもジャンパピンで好きなクロック(133,166,233,300)に変更できる。実用を考えるとノーマルのままがいい。ただ人に見せるには300MHzがちょうどいい。肴はあぶったイカでいい、というあれと同じである。

▼ジャンパピンとUSB端子近影

 そして最強であることをアピールし、ff1100の横に置いてベンチマークソフトなんかを走らせることに至高の悦びを感じてほしい。それこそ立派なナルシストへの道である。萩焼職人であるTOKUさんもきっと草場の影から共に喜んでくれるはずだ。ああ、ありがとうTOKUさん、ああ、山口県よ、永遠に。

使い勝手
 現在、テストということで300MHzの状態で動かしている。しかしこれで一度も落ちていない。数時間動かしていても大丈夫だ。これはやはりアタリがよかったということだろう。TOKUさんからは「必ず冷やしてください」と念を押されたが、ガンガン冷やしていてはテストにならないので特別な冷却を行わずに動かしている。ただしTOKUさんのほうでヒートシンクを取り付けてもらっており、さらに前述の丸穴もあるのでノーマルの状態よりははるかに熱対策がしっかりされている。クロックアップする際にはやはりそれなりの冷却が必要であろう。

▼低く削ったヒートシンクで改造機であることをアピール。
実用性もあり、非常に効果的。

 300MHzとはいえ、僕が普段使っているのはブラウザとメールとエディタ、それにホームページ作成用とデジカメ用のソフトくらい。確かにFrontPageやPhotoDeluxeは速くなって快適になったような気がする。しかしながらブラウザとメールとエディタに関しては特別な違いはない。一番使うソフトに限ってぜんぜん使い勝手がかわらないというのもはたしていいことなのか悪いことなのか。どちらにしても僕には300MHzというのは最強というイメージのためのものであって、実用に関してはシャレでしかない。

 僕が一番300MHzという速さを体感できたのは地味なビジネスアプリケーションではなく、バーチャロンというゲームによってであった。これははっきりいってゲームになる。ノーマルのM3では小さい画面にしてようやくゲームになるといった感じだったが、300MHzのM3においてはフルスクリーン(とはいえVGA)でもサクサク動く。これはスゴイ。

 さらにUSB内蔵についても触れてみたい。今回のUSB内蔵によって俄然USBに対する興味がわいてきた。TOKUさん自身が自身のページの中で使えるUSB機器の紹介をされているが、やはりあると使いたくなるのが人情というものである。このためにメルコのUSB-LANアダプタ、LUA-TXを購入した。これはLANというとノートパソコンにとって一番使用頻度が高いアイテムであるということと、案外安いということで購入した。しかしながら僕のM3はWindows95モデルである。一見ドライバのインストールがうまくいったように見えて、じつはそのくせ使えない。これはちょっと残念だった。Windows98モデルのVAIO-N505でテストしたがこちらはちゃんと動いたので不良品でないことも判明しているが、Windows95用のドライバさえあれば動くような気がする。メルコのサポートにまで電話したがメルコのほうでもドライバについてはホームページ上で配布するなど、そうした方向で考えているという回答だった。もちろんこれも保証のかぎりではないが。

 この他にもNavin'youVer4に付属する(モバイルパックのみ)USB-GPSユニットも届いたので早速ドライバをインストールし試してみたが、こちらもちゃんと動かなかった。ただこれもドライバインストール時にエラーが出るようなこともなかったのでWindows95に正式対応したドライバさえあれば使えるように思う。GPSユニット自身、普通はシリアル経由でデータを転送しているだけだと思うので動かない特別な理由があるわけではないはずだ。もちろんこれも確かなことは言えないが・・・ドライバだけの問題で使えないUSB機器があるのは非常に残念でならない。

その後
 昨日は使えなかったUSB機器だが今日という日がきた途端使えるようになった。とはいえWindows95が突然サポートされるわけもなく、単に僕がHDDをWindows98入りのHDDに換装したためだ。実際パワーがあるので今のWindows95環境をそのままWindows98にアップグレードしても問題ないのだが・・・Windows98になるとこのハイバネが2段階ハイバネになり、落ちるのも復帰するのも遅くなってしまうという弊害がある。僕はよく掲示板のレスを出先で書いていてその際いつもハイバネを多用しているのでこれはいただけない。結果として僕はWindows95でないといけないアレルギー体質のようなものだ。Windows98でも2段階落ちでなければいかにしてWindows98を軽くするかということを考えたはずだが、残念ながらWindows95でないとハイバネが遅いので僕はもうしばらくWindows95から離れられそうにない。

 それはさておき、本体に内蔵したUSBポートでもちゃんと前述のUSB-LANアダプタもUSB-GPSユニットも使えた。やはりドライバの問題だけのようだ。だとするとまったく惜しい。Windows95でこの二つが使えれば最強なのに。まあWindows98で使えるのでそれはそれで満足しないといけないところだが、Windows95愛好家の僕としてはとても辛いところだ。まだまだ潜在的なWindows95ユーザーはいるはずなのでメーカー各社は特別難しいことでないならぜひドライバを供給してほしい。それだけでぐっと使い勝手がよくなるのだから。

 クロックアップによってバッテリーが消耗するのではないか?と僕自身考えていたが、案外これについては切実な問題ではないことが判明している。今までと同じように使っていても東芝省電力ユーティリティが優秀なためか、極端な違いはみられない。確かにゲームのようにCPUパワーをフルに使い続けるものであれば差があるのかもしれないが、少なくとも僕のようなポケットボード+αのような使い方なら問題はない。なにより体感差がそれほどあるわけでもないので、やはりクロックアップについてはシャレでしかない。極端なレスポンスの向上を望むのであれば素直に新しいマシンを購入したほうがいい。M3をベースにするというのはあくまで羊の皮をかぶった山羊を地でいきたい人だけにお奨めできる方法であり、それ以上のものではない。ここでいうジンギスカンとはあくまで羊の肉のことであって、蒼き狼のこととは違うのである。

まとめ
 USB内蔵はWindows98ユーザーにとっては大きな福音となるような気がする。しかしながらデフォルトのM3にWindows98は軽いとは言えないので、結局クロックアップとあわせて二つがセットであればさらに便利であることはまぎれもない事実である。
 USB-LANアダプタなど実用的な製品が出てくるにつけ、ようやくUSBの重要さを感じるようになった。ノートパソコンという拡張性の低いマシン、しかもこれがLibrettoのようなミニノートパソコンになるとさらに拡張が難しくなる。ff1100についてはようやくUSB内蔵となったが、それまでのLibrettoにはUSB拡張すらできないものがほとんどだ。M3やSSシリーズはUSB内蔵が可能であり、またマシンをクロックアップそしてUSB内蔵とすることでff1100により近いマシンとなる。確かに今更古いマシンをHDD交換、クロックアップ、USB内蔵としていく意味があるのかどうかは非常に大きな疑問だが、可能性という意味では十分に魅力的だ。

 ただ魅力的だからといってただただ改造の道を歩むことが理想ということとはまた違う。僕自身、長い間ノーマルのままでM3を使用した。別にそれで特別困るようなこともなかったし、僕はそれで十分満足していた。逆に改造を行った場合、メーカー保証はなくなり、場合によってはM3本体を壊してしまうといったことも十分に考えられる。そのリスクのほうが僕にとっては大きな問題だった。そんなわけなので改造はあくまで自己責任であることを念頭において改造するか否かを考えていってほしい。僕のように自分ではできないので人に頼むということも一つの手だろう。ただこの場合も改造によるリスクは自分にある。自分がノーマルでどうしても満足できないということあればともかくそうでない場合には改造なんてものはしないほうがいい。

 それでもやっぱり改造したい、でも技術がない、どうしてもウズウズする。ということであればTOKUさんのほうのページでクロックアップやUSB内蔵サービスの受付もしてくれている。困った時には神頼みと人頼みということで、あとは祈るばかりである。願いが叶えるのに必要なのが、祈りとお賽銭だけだとしたら信者としてはこれほど安全なものはない。普通、宗教は祈ってもお賽銭投げても叶わない願いが多くあるように思うがこれについては結構簡単に手が届くのである。あとは自己責任、それだけで願いは叶う。

 ということで、クロックアップだ!USBだ!穴を開けてバーニングだぁああ!!と心から信じる方には以下のサイトがお奨めです。お肌のTPOにあわせてお選び下さい。

 ・LibrettoM3爆走隣の晩御飯! 
   萩焼職人TOKUさんのページ。USB内蔵ならここ!

 ・
サテライトアップグレードステーション 
   お馴染みのサイト。HDD換装のお手伝いもしてくれます!

*当HPはメーカー保証外の改造を奨めるものではありません。
 あくまで個人の趣味で、気分で、お金で改造を楽しんでください。
 壊れたって、泣いたって、僕にはさっぱり責任とれません。
  

Back?