| M3ノススメ リカバリする日 大安吉日
冠婚葬祭に限らず、何事もいつどうして実行するかというのは非常に大切なことだ。たとえこれがHDDをリカバリする日であってもいつでもいいというわけではない。自分のアルゴリズムを考えて、ライフサイクルにあった絶好の日を選び、まるで結婚後に計画的に出産するかのごとく”その日”を選び出さないといけない。ただし何事にも例外はつきもので、できちゃった結婚のようにある日突然というのもないわけではない。ただやはり失敗をしないためにも万全の体と集中できる日を選ぶことが成功の秘訣である。風邪をひきながら、など体調の悪い時に作業をするとクシャミと共に鼻汁が基盤に飛び、2度とあのM3の笑顔を見ることができないなんてことになったら、それこそ目も当てられない。十分に準備をしたうえ、日を選んで(できれば神社か何かに行ってお祓いでもしてもらって)事に臨んでほしい。
お守りなんかも有効なのでぜひ交通安全、安産祈願など各種お守りを揃えて万全をきすということが大切である。かくいう僕もいつも作業をする際には服にお守りを縫いつけてその服をかならず着用して作業するという念の入りようだ。先人に習うことは決して恥ずかしいことではない。外国に行く際、腹巻きにパスポートを隠すなんていうのはまったく恥ずかしさこのうえないが、この方法なら旅先で腹を冷やすことなく、なおかつパスポートも守れるという非常に効果的な方法に他ならない。先人はいつだって偉いのである。
*注
”その日”を選ぶにあたってM3の基礎体温を計る必要はありません。
CD-ROMドライブは必要か?
M3を単体で使うつもりで、なおかつHDDを換装する予定がある場合、リカバリ用のCD-ROMドライブは必須である。もし別にデスクトップマシンを持っていて、しかもオレ様は失敗しないという自信があるようなら、3.5インチ→2.5インチのアダプタをかませるか何かして、HDDをFDISK、さらにはFORMATしてHDDを換装することが可能である。
またM3単体で使っていて従来からのPCMCIA接続のFDDと、PCMCIAを認識させるためのカードマネージャーを持っている、もしくはカードマネージャーがなくても動くポイントイネーブラ付きのCD-ROMドライブを持っている場合にもHDDを換装した際にリカバリは可能である。
HDDを換装せず、リカバリするだけならLAN接続でもなんでもいいのでCD-ROMドライブさえ認識できればそう難しくはない。
ただ結局のところ、どこかでCD-ROMドライブは必要になってくるのではじめからブートできるCD-ROMドライブを一台用意しておくほうが何かと便利なのは確かである。ややこしい!と思ったらマシンを壊す前にKXL-807/808/830AN、及びそのOEM商品を手に入れたほうが世のため人のためというものだ。
ちなみにM3騒動のおかげで
M3でリカバリに使用できるCD-ROMドライブを教えてください
という質問が後を絶たないが、これの答えはM3の箱の中にある。一番目立つところに一枚紙切れが入っていてそこに
リカバリするにはKXL808ANとその仲間たちじゃないとダメです
と記載されている。さらにリカバリCD-ROMを包んでいるラップ状のビニールにもその旨がシールで貼ってあるので、これが見えなかったという方は自分で自分の首を絞めるくらい宴会芸はできるようになっていただきたい。
リカバリの具体的な方法
ここで言うリカバリとはリカバリCD-ROMを使い初期状態に戻すということで、今ある状態をバックアップし復元するという意味ではない。現状をバックアップするというのも確かに一案ではあるが、どうせバックアップが必要な頃にはHDD内には必要のないデータやわけのわからないフォルダが山のようにあり、いったい何をアップデートしたのかさえわからなくなっているので一念発起してはじめの状態に戻したほうがよりさっぱりとしていいような気がする。もちろんデータを移動させる、またソフトをイチから入れ直すという作業は面倒かもしれないが、ある日突然おかしくなるのがビルのソフトのいいところなので用心するにこしたことはない。1年に1度のお祭りのようなものだと思えば、気分も少しは晴れてくるのではないだろうか。
で、具体的な方法に移りたい。
まず準備するもの・・・
・デスクトップパソコン
・LibrettoM3
・起動DISK(あとで作る)←基本的に必要なのは中に入っているf3d.exeのみ
・リカバリCD-ROM
・パーテーション情報を記録するためのDISK
・もしもの時のためのPCMCIA接続のFDD
・できればKXL-807/808/830ANなどのブート可能なCD-ROMドライブ
そしてまずは下準備として起動DISKを作成しないといけない。
M3のC:\TOSSETというディレクトリに入っているFILE2FD.COMというプログラムと、リカバリCD内のBOOTIMG.BINを同じディレクトリ内にコピーする。DOS窓を開き、フォーマット済のFDをドライブに入れて、
FILE2FD BOOTIMG.BIN
と入力して実行すると、FDに起動ディスクが作られる。この作業はM3で行う場合はPCMCIAのFDDを繋いだ状態で行う。
出来上がった起動DISKの中にあるTOOLSというディレクトリの中に目的のf3d.exeが入っている。次にHDDをFDISKして、アクティブな領域を設定し再起動。再起動後HDDフォーマットし、システムを転送する。ここに先ほどのf3d.exeとリカバリCD-ROMの中にあるS359840d.001というファイルを任意の同じディレクトリ内に転送する。転送後、HDDをM3に取り付け起動。起動したらコマンドプロンプトから、任意のディレクトリに移動し、
f3d S359840d.001 c: /v /F /C /D /E
というおまじないを実行する。するとCドライブのルート部分にリカバリCD-ROMの内容を解凍展開しだす。解凍終了後、CTRL+ALT+DELで再起動すれば、M3にはじめて触れたあの日と同じにWindows98のセットアップ画面が出てくるはずだ。
と、ここまでが普通にリカバリを実行する場合の話。
FAT32でSS1000のリカバリ
SS1000のリカバリCD-ROMをKXL-808ANなどを繋いで展開すると、FAT16で展開が行われるうえに2GB以上の部分はなかったことにされてしまうという致命的な欠陥がある。そこで2度手間にはなるが以下のような方法でFAT32のHDD上にSS1000のリカバリCD-ROMを展開する。この方法はリカバリできるCD-ROMドライブは持っているが、デスクトップなどがない場合に有効である。
まず先ほどの方法で起動DISKを作成する。この中にあるf3d.exeというプログラムはなにがなんでも必要不可欠。思った以上の優れモノだ。
次に下記のURLからfips.zipをダウンロードする。
http://members.xoom.com/transl8r/FIPS20J/fips20J.html
さらにFIPSでパーテーションを切るという作業に移る。この際、パーテーションを元に戻せるようにパーテーションの情報をFDに記録しておかないといけないので、この作業はPCMCIAのFDDを繋いだ状態で行う。FIPSを起動すると
FDにバックアップとりますか?
といった内容のことを聞いてくるのでAドライブにFDを突っ込んでおいてハイと答えれば勝手にパーテーション情報を記録しておいてくれる。ここでパーテーション情報を記録しておかないとあとでパーテーションを元に戻すことができなくなる。もともと戻す気がない場合は、適当にデータ用にあてるパーテーションということを考えて次の作業をする
どれだけパーテーションを切りますか?
といった内容のことを聞いてくるので、適当な容量を割り当てておく。パーテーション情報をバックアップした場合には、あとで元通りになるので適当な容量を割り当てておくといい。ただしパーテーションの復活にはPCMCIA接続のFDDが必須となるので注意が必要。
割り当てが終わったら、一旦再起動し、パーテーションが切れているかどうかを確認する。パーテーションが問題なく切れていたら、その部分を”システムを転送する”にチェックを入れたうえで、通常フォーマットする。
フォーマットし終えたら、今度はリカバリCD-ROMの中にある、s359840d.001というファイルを任意のディレクトリにコピーする。これと同じディレクトリにf3d.exeも一緒に放り込んでおけば、とりあえずは準備完了。加えてC:\Windows\commandのディレクトリもそのままコピーしておく。これはDドライブからフォーマットを行うためのもので、別にformat.comとsys.exeさえあればいいような気もするが念のためにそのままコピーしておくことをお奨めしたい。この他、FIPSの入っているディレクトリもコピーしておく。
この他にUSB-FDDのドライバである
C:\Windows\inf\yedusbfd.inf
C:\Windows\system32\drivers\usbfdd.sys
C:\Windows\system\iosubsys\usbfdvsd.vxd
をコピーしておくことを忘れずに。Windows95の場合、USB-FDDのドライバは存在しないのでこれのコピーを忘れるとあとで泣くことになる。Windows95にリカバリ後すぐに下記のディレクトリにドライバを転送すればUSB-FDDが使えるようになる。
C:\Windows\inf\yedusbfd.inf
C:\Windows\system\usbfdd.sys
C:\Windows\system\iosubsys\usbfdvsd.vxd
以上のような用意ができたら、一旦電源を落とし。もう一度電源を入れて、起動途中にF8を押してセーフモードのメニュー画面を出し、コマンドプロンプトを選択して起動する。起動後d:\commandの中に入り、
format c:\
としてフォーマットを実行する。実行後にf3d.exeとS359840D.001の入った任意のディレクトリに移動し、そこから以下のように実行する。
f3d S359840d.001 c: /v /F /C /D /E
するとSS1000のリカバリCD-ROMの内容がFAT32のCドライブに展開される。ここで一段落・・・といきたいところだが、展開が終わった後で今度は
command.comがみつからないぞ!
と言われるので
d:\command.com
としてcommand.comの場所を指定してやる。ここで再起動・・・といきたいところだが、ここでも我慢が必要になる。またd:\commandの中に戻り、今度は
sys c:\
とコマンドを入力し、システムを転送する。Windowsのバージョンが違うとかなんとか言われるかもしれないが、そんなことは気にせず上書きする。これでようやくCが起動できるようになるので、CTRL+ALT+DELで再起動する。
するとうまくいけばWindows95のセットアップ画面が登場するはずだ。あとはいつもようにセットアップを進めていく。これでFAT32のWindows95が使えるようになる。
それだけ?
じつはまだ終わりではない。切ったパーテーションを元に戻すという作業が残っている。ただしこの作業をするためにPCMCIA接続のFDDが必要である。もともとPCMCIA接続のFDDなしではパーテーションを元に戻す作業はできない。大容量のHDDに換装する際にパーテーションを切るという作業の場合はリカバリできた時点で作業は終了となるが、HDD換装後2回目(またはそれ以上)のリカバリを行いたいという場合にはパーテーションを元に戻す作業をしないとあとあと面倒なことになる。FIPS自身は基本的にパーテーションを元に戻す機能はないので、リカバリするたびに分割されるか、分割されたままの状態でHDDを使用しないといけないことになる。
またパーテーションの復活という作業を行うことでパーテーションを切った部分についてはデータがまるまる消えてしまうことになる。くれぐれも先にドライバ情報など必要な情報がまだ入っている場合にはパーテーション内のデータをあらかじめ移動させた上で実行してほしい。当然のことながら自己責任なのでこの作業によってデータの消失等があっても誰も責任はとってくれない。
では作業の仕方を簡単に説明しよう。
まずWindows95なりWindows98なりで起動DISKを作成するか、システム転送した起動可能なDISKを一枚用意する。その中にFIPSのディレクトリをそのままコピーし、さらにルート部分にリカバリ前に記録したROOTBOOT.00xというファイルをコピーする。FDDから起動し、a:\fipsの中にあるrestorrb.exeを起動すると
パーテーションを元に戻すけど大丈夫?
といった内容のメッセージが出てくる。これを了承するとHDDのパーテーションは初期状態に戻り、作業は完了する。
まとめと雑感
結局なんだかんだやってるよりも素直にブート可能なリカバリ用CD-ROMドライブをBUYするのが一番手っ取り早い。確かに安くはないが毎回こんな作業を繰り返すとなると結構骨が折れる。こんなことは火を見るよりも明らかなので、ここまで読むに至っていない方、もしくはここだけ読んでいる方にはブート可能なリカバリ用のCD-ROMドライブの購入をお勧めしたい。
逆に今回わかったことは起動DISKの中にあるf3d.exeというプログラムが小さいながらも非常に大きな可能性を秘めているということである。このプログラムでリカバリCD-ROMの内容を展開するとファイルの上書きも可能になる。Windows98のうえに無理矢理Windows95をリカバリするといったことも可能なのだ。はたしてそれに意味があるのかどうかはわからないが、初期のHDDにそのままWindows95を展開するとUSB-FDDなどのドライバを取り出す手間がはぶけるのである。もっとも微妙に違うものが多いのではたしてそれが有効かどうかはやっぱりよくわからない。ただリカバリCD-ROMからのリカバリというとHDDをフォーマットしないといけないというのが条件だが、この方法ではそのまま上書きできるので場合によってはデータなどを退避させる必要がなくなるのである。ただこれについてはあまりお奨めはしない。きっと何かしら問題が起こる可能性は十分にあり得るので。
さらにいえばここだけの話、このプログラムさえあれば、他のLibrettoのリカバリCD-ROMの内容でも展開することが可能なのだ。他の機種のCD-ROMを展開する機会も意味もあまりないように感じるが、逆に同じ形式で圧縮できればいとも簡単にリカバリが可能になるということである。またそのうちにこちらのほうも考えていきたい。
またFIPSなどパーテーションマジックほど汎用性はないものの、リカバリには十分に使えるソフトがフリーで(厳密にはシェアウェア?)あるというのも今まで気づかずにいた。もっと使えるソフトがあるのかもしれない。もしまたいいソフトがあったらぜひLIBRER友の会、もしくは僕に直接タレコミ、その布教につとめていただきたい。やはり有効な情報は多くの人間で共用するほうがいい。もし一人一人がエイズやエボラ出血熱でバタバタと志半ばにして倒れたとしても、そうした情報は人類滅亡のその日まできっと語り継がれていくことだろうと信じて疑わない。地球最後の人類がLibrerだったとしたら・・・滅日を迎えるその日も決して寂しくはないだろう。ただ問題はモバイルしててもたった一人ということだ。これは自慢する相手がいないのでしごく寂しい。
今回もまた実録モノのレポートになってしまった。実録モノは書きやすいのかもしれないが、そのぶんちゃんとできるのかどうかなど何度もテストしないといけないので面倒が多い。僕自身はノリだけで適当に書いていられるレポートのほうが書きやすくていい。書いている本人がつまらないのだから読んでる方はさらにつまらないものに見えるかもしれない。だとすればいったいなんの役にたつのか?笑いもなく、無機質なレポート・・・そんなものはユーモアとは言えない!レポートだ!ってそれでいいんですが。しかしそんなレポートは各雑誌のHDD換装特集にでもまかせておきたい。ここでは読んでためになるかどうかはわからないがそのぶん、読んでわからないながらもやってみたい、と思ってもらえるようなレポートが書きたい。そういう意味ではここ数回まったくつまらないものを書いているような気がしてならない。実際にはこれが求められているものなんだろうけど、僕自身の心は暗く寂しくどよ〜んとした鉛色の曇り空のごとしである。
もしこれを読んで参考になればよし、参考にならなければ悲しいかな書いてる側も読んでる側も時間の無駄でしかない。まったく世も末だ。世紀末だ。
ちなみに今回の方法はカードマネージャーなどを持っているとブート可能なCD-ROM以外からも問答無用でリカバリすることができます。そのへんの方法はconfig.sysやautoexec.batを編集しないといけないこともあり面倒なので、今回は割愛させていただきました。よっぽど書けということであればそういってください。そのうちがんばってみます。 |