移動体通信入門 京ポンノススメ その1

はじめに
 ひさしぶりの更新になる。いったいいつから更新していないのか、ふとページをめくると最終更新日が2000年4月10日となっている。4年という歳月がもたらした進化とはいったいどういうものだったのか。まずはそのあたりから考えていってみたい。

iModeはいまだ健在か
 iModeは数々の制限を残したまま、いまだにある。これはすごいことだが、これで足りている人々というのも僕にとっては驚きの一つである。

 確かにiMode用コンテンツは多く存在するようになった。確かにいろんなサービスを受けられるようになった。そしてなによりFOMAの384kというデータ通信のスピードは圧倒的といっていい。

 しかしである。FOMAになっても中身はiModeのまま。いまだブラウジングはテキストベース+αから進化していない。いくらスピードが速くてもそれを活かすコンテンツというのは何年経っても登場していない。そしてそのジレンマが足かせとなっている。かといってこれを作るための予算というのはそう簡単には出てこないだろう。ということはしばらくはこのままってことに。

カメラ付きケータイの憂鬱
 4年のうちで一番予想外だったのは”カメラ付き”の一点だった。デジカメの進化もさることながらカメラ付きケータイの”カメラ”部の進化は目を見張るものがある。10万画素だったものがあれよあれよという間に300万画素機が登場。これはすごいと思ったが、そこにまだしばりがあった。

 パケ死という言葉が出てきたように画像という大きなデータを送りつけると、それだけで財布に直接負担がかかる。そこで各キャリアは画像の大きさ自体を制限することでこれを抑制しようとしている。しかし結果として大きな画像を撮っても送れないというジレンマを生み出した。

 苦肉の策で外部記録メディアに対応したとしても、そのちぐはぐさは隠せない。なぜに送れないんだ、僕は送りたい、今すぐ送りたい、でもやたらと課金するのはやめてほしい。そうしたわけでカメラ付きケータイは今も憂鬱を抱えたまま。

iアプリとは
 iアプリが動くようになったという話の中で”ゲーム”をあげない人はいない。じゃ、このゲームをする人がどれだけいるのかというと、その数は少ないほうに未知数だろう。はたして8割半程度のゲーム機との融合がケータイ電話を進化させているというのかどうか。実際には6割強くらいの融合しかしてないようにも思えなくもなく。

 そして本来のビジネスツールとしてのiアプリを活用している人ってどこにいるのか。その行方がわからないいう点においてiアプリの有効性というのは疑問を感じずにはいられない。

 素晴らしいアプリケーション、キラーアプリと言われる、これだこれなんだ!と言えるものは本当に登場するのだろうか。

さて本題へと
 本題に入るとしよう。

 DDIPocketが出した京ポンことAH-K3001Vとはいったいどんな電話なのか。平たく言えばPDAと電話が一緒になったようなもの。メールができて、ブラウザが動いて、カメラがついてて、壁紙が変えられて、計算機がついてて、でもスケジューラは入ってない。

 電話代は決して安いとは言えない。しかしつなぎ放題プランを契約すれば、メールもそしてブラウザも、カメラで撮った画像をいくら送りまくっても定額で遊べる端末。

 電話をかけることの少ない僕にとってはこれぞまさに理想型だった。

電話でデータ通信
 従来電話でできるデータ通信と言えば、メール、そして画像の転送といったところだった。しかもそれらは多くの制限の中にあって、必要最低限使えるという程度のものだった。さらに言えばいまだにそれで十分足りてる人がほとんどという事実は僕にはやはり信じがたく、もうちょっとなんとかならないものかとずっと進化を見守ってきた。

 最後に更新したページを見てみると

 ”しかしここにきてH"だけでは役不足な気がしてきた。
  一番大きな要因はメールを保存する容量の少なさである。
  計算では1万文字程度しか電話機内にプールできない。”

とある。今となっては笑い話だけど、メモリ容量の不足というのはそれがたとえテキストベースであっても当時はけっこ〜切実な問題だった。それが今や画像データもバンバンやりとりできるってあたり、よく考えるととんでもない進化だったりするわけだけど、それでもまだ足りない。

電話として
 AirH"PHONEと言えばAH-J3001V/J3002Vという日本無線の端末のことだったが、この端末にはいくつかの問題があった。

 まずiMode向けのサイトが見られると言っても、そのコンテンツの弱さは言うに及ばず、これをつなぎ放題で見るという意味がじつのところあまりなかったように思う。それよりもこの端末自体は一応iModeの勝手サイトが見られて、POP/SMTPのメールを送受信できて、なおかつパソコンにUSB経由で繋げてつかい放題できるというのが売りだった。

 しかしここに問題があった。本体でのブラウズ中、そしてパソコンでの接続中には音声通話の着信ができなかった。平たくいえばブラウズ中には”話し中”になる仕組みだった。これは”電話”という本来の使い方を考えた場合、非常に大きな問題だった。技術的には音声通話をしている部分とパケットで送ってくるライトメールなどの部分は別になっているはずなので、これを切り替えるという技は特別難しくはないように思われた。

 なのにできなかったという部分に問題があったわけだが、今回のAH-K3001Vになってついにこれが可能になった。電話としてちゃんと使えるようになったということは非常に大きな一歩だった。

Opera搭載
 すべてはOpera搭載という英断によって好転したといっていっいい。iModeのCompactHTMLというしばりがなくなり、AH-K3001Vという機種はこれまでにない自由を手に入れた。しかも従来はPDAやノートPCがないと表示できなかったページを表示できるようになったことで、AH-K3001Vは孤高の機種として光を放つ存在になりえた。

 スタンドアローンで使える、しかも定額で使えるというのもこれまでの電話にはない強みだった。DoCoMoのパケホーダイ、auのCDMA1xWINにしても単体でつなぎ放題はできてもそれは限られたコンテンツだけで、iModeやEZWeb規格といった制約があった。その制約を超えるためにはパソコンとの接続というのが必至だが、これについては別料金。別途料金がかからずに単体でパソコンと同じ画面を表示できるというのは他にない。

 なによりそれが可能だったのはOperaというブラウザがあってこそ。NetFrontではダメなのだ。

京ポンのあと一歩
 京ポンは外部記録メディアには対応していない。結果本体内のメモリにすべてを保存し、かつそのメモリが動作用のメモリでもあったりする。当然大きいデータをやりとりするとすぐにパンクしてしまうのは明白で、これについてはどうしようもない。

 しかしこのあたりの記事を読むと次の機種で対応するようなことが書かれているので、今しばらくは我慢するしかないようだ。

 さらにあと一歩なのはスケジューラが搭載されていないこと。これは大きなマイナスである。なぜならPDAの役目をすべて担うのであればスケジューラがないことにははじまらない。僕自身、家モバイラーであり、どこかでスケジュールの確認をするということも希だが、前使用機種であるPanasonic KX-HV200については手軽にスケジュール登録ができたことで日常の買い物リストなんかをよく登録していた。スケジューラとしてよりもメモ帳というべき機能だが、これが案外便利であるとないでは大きく違う。

 しかしこれも前述の記事を読むかぎりでは次機種で対応する可能性があるとのこと。現状は声でメモ録音しておけということらしい。

 それならもっとメモリを、と思うけど、それを言い出すと堂々巡りになるのでとりあえずこの話はここまで。

次回につづく
 そんなわけで今回は簡単なファーストインプレッションのみ。次回はもう少し具体的な活用法を軸に話を進めて行きたい。
 

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