| 移動体通信入門 その3 そのまた次の日 前回はPCカードベースの端末であるパルディオ321SでもDDIの登録ができることがようやく判明した。ほんとは前回のうちに登録して使用するというところまで行き着きたかったが、なにぶん予定というのはあくまで予定である。そして志望校に合格するのが難しいのと同じように予定通りに事が運ぶなんていうのはほとんど奇跡に近いのである。 登録は京都寺町の電気街にあるDDIの契約店でもできるということだった。実際、いつも足を運んでいる店だったので気軽な気分で登録に出かけた。 電話屋というのはおもしろいもので、たいていの場合、”DDIポケット”や”NTTDoCoMo”と入ったスタジャンというか、それらしきものをきたお姉ちゃんがかまえている。かといってDDIのスタジャンのお姉ちゃんにNTTのことを聞いても、けっこ〜サクサク答えてくれるのではたして店員が”DDIのスタジャンをきているだけ”なのか、それとも”DDIから派遣のお姉ちゃん”なのかということがけっこ〜疑問だ。 ま、それはさておき、ここも例にもれず店頭にはお姉ちゃん方が数人構えていた。僕はアイラインの濃いちょっぴり細川ふみえ似のお姉ちゃんに声をかけた。くれぐれも断っておくが僕の趣味が”細川ふみえ”ではない。たまたま声をかけたのがちょっぴり細川ふみえ似だっただけなので誤解しないでほしい。 後日談になるが、結局僕はここでいつもの女性店員、浅野さんがおられる時にPHSの機種交換をした。あの時の店員はまったくもって失礼な奴だったが、浅野さんは非常に信頼でき、かつ親切だ。あの店員だけが特別失礼であったということを某ヒエンドーの名誉のために、そして常々対応してくれていた浅野さんのために追記しておく。今回のようなことは確かにややこしいことかもしれないが、せめて調べるくらいの対応はほしい。そのうえでのことであれば納得もいくが、あの店員の対応だけは思い出しても腹がたつ。自分自身の心の狭さを呪うと共に、今後ああいった店員が出てこないことを望むばかりである。 店内にいた中年の男性店員に声をかける。余談だが店にいる中年店員の役割は決して窓際族と同じではない。若い店員からマニアックな説明をうけるよりも、中年店員の信頼感あふれる言葉ほうが客にとっては聞き易い。だからこそもっと中年店員のみなさんには勉強していただきがんばっていただきたいところだ。 しかし、友達の家から持ち帰ったのは本体と充電器のみなので、本体を差し込んだところで認識するはずもない。早速、NTTのHPからドライバをダウンロードし、ようやく認識させることに成功した。 ようやく通信できる環境になったが、僕が契約しているプロバイダには京都にPIAFSのアクセスポイントがあるところがない。仕方がないのでASAHI-NETの大阪のアクセスポイントにアクセスしてチェックしてみることにした。家の中からなので若干電波の状態がよくないことが気にかかるが、なんにせよそこしかアクセスポイントはないし、そのためだけに家の前の道で通信するというのも間抜けな話だ。結局、電波の状態はよくないながらも家の中でのチェックということになった。
▲通信中の様子、しっかりぬりかべHPの表紙が表示されている。 だが、やはり電波の状態がよくないのでダイヤルしている途中で切れてしまうことが連続した。もはやこれまでか、とあきらめかけたその時、遂にPIAFSでASAHI-NETへと接続できた。もしあの時、接続できなかったとしたら、僕は家の前の道でテストをしていたに違いない。まったくあそこの家の人はおかしなことをするというような目でご近所に変人扱いされ、その後いったいどうなっていくかは想像に難くない。接続できたことで僕は神に助けられたような気がした。 ただ繋がりはしたものの、やはり長くは繋がらなかった。とりあえずぬりかべHPの表紙は確認できたのでそれだけでもよしとした。外から普通にアクセスする場合には通常のPHSとかわらぬ状態で接続できることは確かだろう。なによりNTTの端末でDDI契約し、そのDDIの回線を使って接続できたということに僕は満足した。 続いて京都の一般アクセスポイントにもダイヤルしてみた。通常のαDATA32の場合は、通常のISDN回線に接続すると32kで繋がり、これはこれで快適である。しかし、今回はNTTの端末なのでαDATA32は使えない。かといって9600bpsくらいで繋がってくれれば、これはこれでメールチェックくらいには使えるな、とちょっぴり期待してみたが、世の中まったくそんなに甘くはない。ダイヤルはするものの、接続はできない。ぴーがががががっの後もずっとががががががっが続くばかりである。やありPIAFSのみの対応なのである。当然のことだが、Pメールも使えない。ま、これについてはあまり困ることはない。なによりこの端末を使うのは僕ではなく父親なので、Pメールの相手がいるとしたらそれはそれで困りものである。 とはいえDDIのメリットは他にもある。料金体系である。NTTの場合、一番安い料金は月々1980円のプランということになるが、DDIの場合は980円の安心だフォン契約がある。もっともこれは専用の端末になるので、NTTの端末は使えない。では次に安いプランといえば得々プランの1350円というプランが契約可能である。今回もこの1350円のプランで契約した。このプランでは月々の基本料金が通常の半額のかわりに通話料金が前日通常の倍という鬼のプランである。しかし、データ通信に関しては通常のプランと変わらぬ料金なのでデータ通信中心であれば全く問題はない。かかってくる通話に関しても料金はPHS標準価格である。他の電話にかけることがなく、またPIAFSのみの接続で困らない、かといって着信はしないと不便という人にはこのプランがお勧めである。しかもこれでコンパクトフラッシュベースのNTT端末を使えるのでこれはこれで有効な活用手段と言えなくもない。 今後の展開として64kが主流になっていくことと思うが、これについてもDDIがNTT方式(PIAFS32k*2)をとるとすれば611Sを手にいれればDDI契約でも問題なく64k対応端末ということになる。もちろん、DDIが64kに対応した場合にはDDI自身からも64k端末が登場してくるはずなのではたしてその時に611Sよりも機能的にもデザイン的にも優れたものが出てくるのか、そのあたりが非常に興味をそそられるところである。そしてまたPHS事業の不振ということもあるので、今後はNTTの端末でもPメールの標準化、またEメールの方式の共通化という点で同じ機能が使えるようになっていってほしい。そうすればNTTの端末をDDI契約するというメリットがもっと大きくなってくるのだが・・・はたして両者がこのまま合意せず共倒れにならないことを祈るばかりである。 ここでは僕の個人的な趣味でPCカード一体型端末の話ばかりしてきたが、実際のところ普通のNTTの端末+NTTのデータカードという組み合わせでも同じことが可能である。NTTの端末に素晴らしいデザインのものが登場し、それをDDI契約して使うということは、それが一体型端末でなくても可能なのである。ただしこの場合、コネクタの形状の違いからNTTのデータ通信カードが必要になり、かつPIAFSのみサポートである。なんにせよ、そういったわけで最新のNTTの端末すべてがDDIの守備範囲になりえるのである。 現在のところNTTの端末をDDI契約する一番のメリットというのは”選択肢が増える”ということである。これは個性を重んじる現代においては非常に意味のあることだと思う(あくまで主観)。逆にそれ以外に大きなメリットというのは見あたらない。ただそういったマニア心を刺激され、そしてそのこと自体に満足し、自分自身の心が満たされるのであればそれそれで大きな意味があると言える。今後両者にもっと多くの魅力的な端末が登場することを期待したい。そうすればもっと多くの個性の選択が可能になるのだから。 |