| 移動体通信入門 無線LANの巻 MN128SOHO Slotin すろてぃん?すろてぃんってなんだろうと思った僕がバカでした。”えむえぬいちにっぱそーほー すろっといん”が正解。だったら”Slot-IN”とかにしてほしいような気もするが、”Slotin”という表記になっている。ベタな日本人である僕には横文字はとてもじゃないが難しい。MN128SOHO SlotinもせめてDOS/Vパラダイス京都寺町店を見習ってもう少し日本人にやさしい名前にしてほしいところだ。”大和128双方向通信機器 挿入可能版”あたり・・・しかしそれもベタな名前なんであんまりお奨めってわけにもいかないが、もうちょっと気の利いた”菊一文字128”とか”電話番128号”とかそのへんで妥協したいところ。。 とにかくくだらない名前談義はまたの機会にして、MN128SOHO Slotinの説明などを少々。基本的にはMN128SOHO SL11と同じ機能を持ち(厳密にはファームウェアの違いにより若干機能も違いあり)、さらにSL11にないものでSlotinという名前のもとでもあるPCカードスロットが二つある。これはとても特異希なことで、ルータとしては前代未聞である。もともとファームウェアをバージョンアップすることによって機能アップするというMN128SOHOだったが、PCカードスロット搭載というのはまさにそれをファームウェアだけではなくハードウェアの部分にまで推し進めたものだと言っていい。このままいけば10年後には、足がついて歩き出すかもしれないが、それに関してはAIBOのほうにまかせておきたい。ルータが歩き回ったところでかわいいわけでもなく、どちらかというと不気味だけだ。 で、このPCカードスロットに何を挿すのかと言えば、無線LANカードである。しかもこのカードのすごいところは、MN128SOHO Slotinなしでも単体で使用できる点である。通常本体のオプションというと本体がなければ動かない無用の長物であることがほとんどだが、このMN128SOHO Slotin用の無線LANカードは本体がなくても無線LANカードが二枚あれば、それだけで無線LANのシステムを組むことができるのである。 なぜに移動体通信入門というレポートでダイヤルアップルータなのか?これでようやくご理解いただけたことと思う。今回はMN128SOHO Slotinとそのオプションである無線LANカードについて使用感を含めて進めて行きたいと思う。 結論から言うとWindows95でもこの無線LANカードは使うことができる。ただしドライバインストール時に思いっきりエラーが出る。そしてこの後、一見普通に動くのだが僕の場合はTCP/IPのプロトコルが正常にインストールされなかったためにインターネット接続ができないという不具合が発生した。そこでドライバをインストール後、一旦ネットワークの設定の中にあるTCP/IPプロトコルを削除し、そのうえでもう一度TCP/IPプロトコルをインストールすることによってインターネット接続が可能になった。実際それ以前にESS IDの設定が必要など、設定が手軽にできることが売りのMN128SOHOにしては結構面倒が多い。もっともそれでもちゃんと順番に問題をクリアしていけば接続できるあたり、意味不明な青画面に比べると随分と親切だというべきなのかもしれない。 Windows95/98で無線LANカードが使えることは確認できたが(Windows95はサポート外なので他のマシンでもちゃんと動くかどうかは不明。うちのOSR2のM3は動作確認済)MacOSなどでは当然使用できない。さらにDOSやLinuxでさえも使用できない。これについてサポートに問い合わせたがWindows98以外ではドライバの配布及び動作確認はしないということだった。ただこれには春先には転送速度が10Mになった無線LANカードが発売されるからみもあって、とりあえずWindows98のみ、というサポート体制になっていることはまず間違いがない。転送速度が10Mということからもわかるように、きっと次の製品に関してはAirMacに対応したものを出してくるのではないかという期待も持てなくはない。しかしそれまではWindows98のみのサポートなのでMN128SOHO Slotinを持っていてもWindows98の入ったノートパソコンがなければMN128SOHO SL11を購入したほうがいいということになる。実際SL11はSlotinよりも一万円程度安いので、無線LANカードにこだわらなければこれでもいいように思う。 さらに言えばEmCmServiceと併用することで活用できる範囲が広がるだろう。MN128SOHOで受信したメールをEmCmServiceのほうに転送すれば、そこでさらに必要な部分だけを携帯電話機などに転送してくれるので、MN128SOHOのほうでややこしい転送設定をしなくてもEmCmServiceのフィルタ設定だけですむといった具合である。 このメール転送機能についてはMN128SOHO Slotinに限った機能ではない。Slotinの他、SL11もFRも対応している。また他社のルータについても対応しているものがある。この機能をうまく活かせば、ダイヤルアップルータもまた移動体通信に欠かせないアイテムの一つになるだろう。そしてダイヤルアップルータとEmCmServiceといったメール転送機能を使いこなせば、さらに能率良く携帯電話機を活用することができ、今まで以上に移動体通信が面白くなっていくことだろう。 ただし注意しないといけないのはMN128SOHOのメール転送機能に関してはメールの本分のうち20行のみを転送できるという機能である。もしそれ以上の長さのメールが届いている場合には、PDAやノートパソコンといったいつものモバイルマシンを駆使してメールを送受信することになる。これについてはすべての機能がまだまだ発展途上であり、完璧なものは存在しないということの裏返しでもある。だが完璧なものが存在しないからこそ、創意工夫する場所が残っていて面白いのである。モバイルに限らずだが、何事も面白くするか否かはそれをどれだけうまく活用できるかというその一点にかかっている。 無線インターネットをしようと思うと現時点でMN128SOHO Slotinしか選択肢がないのか?というとそうではない。じつは無線LANカードとモデムさえあれば、無線インターネットは可能である。ただしWindows95/98入りのマシンを一台犠牲にしないといけないが・・・ Windows98SEからモデムの共有という機能が追加された。しかしそれ以前のWindowsでもWinProxyというフリーソフトを使うことによって、モデムを共有することは可能なのである。ただしWinProxyは決して易しいソフトではない。Windows98SEのほうがはるかに簡単に設定できるようなので、逆に初心者は無理にでもWindows98SEをセットアップしてサーバーがわりに立てるほうが無難である。あとは無線LANのシステムを構築してしまえば、無線であれ有線であれ、信号がきたことを確認した時点でモデムに接続されたマシンがダイヤルを開始し、インターネット接続できる。当然メールの送受信、さらにはWeb巡回なども可能なので十分に活用できるはずである。僕自身はこれについては実験していないので、あくまで”はずである”という想像の域を脱しない。 ただしこの場合、Libretto20+無線LANカードx2+外付けモデムが必要となる。Libretto20やその他のマシンが余っているのであればともかく、そうでないとすれば素直にMN128SOHO Slotinを購入したほうが安いだろう。無線LANカードだけでも1枚1万円前後する。しかもこのカードは転送速度が2Mのものなので、無線インターネット接続カードとしては十分かもしれないが、無線LANカードとしては決して速くない。なによりMN128SOHO Slotinであれば無線LANカードを通してMN128SOHO本体と繋がっているのみならず、MN128SOHOを介して他のマシンともLAN接続が可能である。しかしLibretto20を使った無線インターネット共有設定はあくまでぴあつーな関係であり、他のマシンとの接点はない。もしかするとPCカードを無線LANカードと通常のLANカードという2枚挿しにして、他のマシンと接続することも可能かもしれないが、あくまで机上の空論であり、実際そこまでする必要性はまったく感じない。 それでも数時間は無線という束縛から解放された時間を過ごせるわけで、その間は飛ぼうが跳ねようが、はたまた床の上をゴロゴロと転がったとしても、夏の終わりにツタでがんじがらめになっているヘチマのようになるようなことはない。これはこれで自由な時間を満喫することができるので十分に意味があると言えるだろう。 ただし僕が今回テストしたのは2Mの無線LANカードだが、転送速度が遅いせいかそれとも通信状態が悪いのか、1Mのファイルを転送するのに1分程度かかる。この計算でいくと10Mのファイルであれば10分。CD一枚分の転送をしようと思うと数時間はかかるかもしれない。そんなわけで大きなファイルを転送する場合には、さっさと無線を諦めて素直に有線でLAN接続するべきである。あくまで2Mの無線LANカードは無線インターネット接続用だという割り切りが必要であり、それ以上を求めてはいけない。 最近無線LANというと転送速度は10M以上でないと話にならないとか、AirMac対応でないとこれからはダメだとかいう話をよく目にし、耳にするが、実際うちには通常のLANカードもあり、なおかつiBookは影も形もない。100BASEのLANカードが5000円で売っている昨今、わざわざ家の中で10Mの無線LANで喜ぶ必要があるとはあまり思えない。そしてやっぱりうちにはiBookはないのでこれに対応する必要性も感じない。結局2Mのカードでも十分遊べるうえに必要十分なアイテムであることはまず間違いがない。今後転送速度が10Mのものも発売されてくる。しかし当然2Mのカードと同じ値段ではない。1万円前後するとはいえ、10Mの無線LANカードの半額以下で買える2Mの無線LANカードでも使う用途が限られていれば、別にこれでも問題ないのである。 そんなわけで、もしこれからダイヤルアップルータを購入しようかと考えている、もしくは経済的に余裕のあるプチブルな方々はMN128SOHO SlotinとMN128 SS-LAN Cardという組み合わせを選択肢に加えていただきたい。きっとそこにはモジュラージャックとモジュラーケーブルから解放された自由なあなたが存在するはずである。 ・MN128SOHO Slotinのページ |