GPSレポート 電話でナビの巻
GPSの意味
GPSとは”Global Positioning system”の略で、全地球測位システムなどというとても大それた意味の言葉であったりする。で、今回はGPSレポートとしてこれを書いているが、実際には”Global”なんて言葉が示すものとはまったく違う、どちらかというと非常に狭い範囲の、LocalなPositioning systemの話だったりする。
平たく言うと、今回GPSアンテナは登場しない。あるのは電話だけで、この電話とGPSの可能性について考えてみたい。よってまともなGPSネタに関しては次回に期待していただけるようお願いしたい。
位置情報
街中では高いビルのせいでGPSアンテナが使えないことが多い。では街中で迷ったらどうするか?たいていの人は大丈夫だとたかをくくっていたりする。当然誰かそのへんを歩いている人に聞けばなんとかなるなんてこと考えている。しかしもし人が誰もいなかったら、もしくは人がいても誰も自分の質問に答えてくれなかったらいったいどうなるだろう?当然街中もジャングルも同じレベルで危険であることはまず間違いない。
そんな時どうやって道を調べればいいのか?誰も頼れる人はいない。となれば信じられるのは自分だけ、そして機械だけである。GPSはウソつかない、というのはまったくのウソである。200mくらいは平気でウソをつくのがGPSである。信用はできない。なにより街中では衛星からの電波を受信することさえ難しいのが常である。ではいったいどの機械に頼ればいいのか?
答えは簡単である。電話である。公衆電話の裏にはたいてい住所が書いてある。これを探せばいい。そうすればすぐに住所がわかるのである。ああ、これでGPSともおさらばだ・・・そんなことになると話が続かなくなるので今回のネタをようやく披露したいと思う。それはPHSである。PHSと言えば、よく切れる携帯電話、くらいに思っている人がほとんどだが、実際には他にも活用方法がある。それが今回のネタである位置情報サービスだ。
位置情報サービスに関してはNTTDoCoMoとDDIPocketの両方にその機能がついているが(ASTELについてはよく調べていないので不明)、いまどこサービスのあるNTTDoCoMoのほうがこれについては進んでいる。そして今回、僕はこのいまどこサービス専用端末であるP-doco?という端末を探したのだが、どこを探してもこれに出会うことができなかった。そこで仕方なく、611Sを新たに契約し、それにいまどこサービスという付加サービスを契約することによってP-doco?と同じように位置情報サービスが使えるよう準備をした。
ところがこのいまどこサービス、契約と同時に申し込みをしてもサービス開始には1週間ほど時間を要するらしい。というのも、契約書とは別にいまどこサービス専用の申込書があり、これを記入しNTTDoCoMoに郵送、その後ようやくサービスが開始されるといったようなえらくのんびりしたサービスで(きっと誰も使っていないからではないだろうか?)、今すぐ実験したかった僕にとってはまったく寝耳に水でがっかりだった。
だがそれでめげる僕ではない。次の日にNTTDoCoMoのサービスセンターに行って「今すぐ使いたいのでサービス開始を早くする方法はないか?」と詰め寄った。これまたいつものゴリ押しだが、これがきいた。ちゃんとその次の日からサービスは開始され、めでたくいまどこサービスで位置情報検索ができるようになったのである。やはり言うべきことはガツンと言わないといけない。会社の上司にもガツンと言ってやりたい時に言うべきである。もっともうちは自営業なのでガツンという上司さえいないのだが。もし上司にガツンと言って何かしら問題が起こったとしても責任は負いかねるのでご了承ください
いまどこ?
で、いまどこサービスだが、これにはWeb上の地図サービスとしてお馴染みのマピオンを使って位置情報検索をする。と言っても通常のマピオンではなく、いまどこマピオンといういまどこサービス用のマピオンを使用する。

▼こんな感じで自分の場所を知ることができる。
見えない首輪として人に持たせるのが本来の使い方だが
それよりも自分の場所を自分で検索することでGPSのかわりとして利用できる。
と、ここで僕は大きな勘違いをしていることに気がついた。いまどこマピオンでの検索はそこにアクセスすれば誰でもできると思っていたのだが、これがじつは違うらしい。いまどこマピオンで検索するためには各端末の番号とそれに付随するパスワードが必要になるのである。しかもこの検索、無料ではなく有料である。当然といえば当然だが、月々の基本料金の他に検索の都度料金がかかってくる。料金についてはちょっとややこしいので表を用意したのでそちらを参照してほしい。
| プラン名 |
基本料金 |
1回の検索にかかる料金 |
|
40プラン |
400円 |
2円 |
| 10プラン |
100円 |
40円 |
| P-doco?プラン |
980円 |
10円 |
P-doco?プランについてはその名の通り、P-doco?専用サービスである。いまどこサービスに対応した端末をすでに使用している場合には40プラン、もしくは10プランに契約することでいまどこサービスを利用することができるようになる。
ただし通常申し込みから利用できるようになるまで1週間程度必要になる。もし今すぐにでも使いたい場合にはNTTDoCoMoの窓口でごねることによってある程度は早く利用できるようになるかもしれないが、逆にそのまま永年利用できなくなる可能性もあるのでゴネるのはよほどの場合だけでほどほどにしておいたほうがいいだろう。
とにかくこれで晴れていまどこサービスを利用できるようになり、なおかつ自分で自分の場所を検索することによってLPS(ガスじゃなくてLocal Positoning systemの略)として動かすことが可能になるのである。
大きな大きな問題点
ところがこのPHSを使ったGPSゴッコには大きな問題点がある。サービスエリアがごくごく限定されるのである。僕は昨日まで、PHSのアンテナを利用した逆引きなんだから、サービスエリアは全国区であり、契約できる場所がNTTDoCoMo、NTTDoCoMo関西、NTTDoCoMo中部と限定されているんだと思い込んでいた。ところがである。じつはNTTDoCoMo関西で契約した場合、NTTDoCoMo関西のサービスエリアしか検索できないようだ。これは大きな問題だった。
というのも今回このレポートを書くために、じつは東京出張という父親にいまどこサービスを契約したPHSを持っていってもらったのである。ところが確実に圏外でないはずのところにいるにも関わらず、何度検索をかけても”指定のPHSは圏外です”と無情に答えるばかりなのである。
つい先日、京都市内で検索をかけた時にはちゃんと検索できていたので、PHS自身のハード的なクラッシュは考えにくい。やはりサービスエリア圏外(契約したキャリア圏外)なので検索できないようである。これじゃまったく意味がない。

▼無情だ。NTTDoCoMoが全国統一さえされていれば・・・
そもそもGPSしようなんていう時は知らない場所に行っているからその場所を調べようとするのであって、よく知ってる場所でそんなことをする必要はない。僕のように京都以外はさっぱりわからず大阪でも迷ってしまうという人間には、このごくごく限られたGPSゴッコでも実際意味があるのかもしれないが、そんな僕でさえこうした使い方をするのは大阪よりももっと遠くに行った時のみのような気がするので、はたしてこれではあんまり役に立たないという印象を受けた。
ただしこれもボケ老人と子供の検索にはそれなりに役に立つわけで、それこそ誘拐されそうな有名人な子供、変態ロリコンに狙われるほどかわいいなんて自己陶酔しているナルシーな方、さらには金持ってる禁治産者なんかにはP-doco?をお守りがわりに持たせておくといいかもしれない。ただし金持ってる禁治産者なんかはもしかするとその金で高飛びしかねないので、そうなってくると捜索は難しいだろう。実際P-doco?では間に合わず、007らいくな発信器を取り付けておかないといけない気がする。キチガイに刃物、金持ってる変態、ボケたオナシスなんかは手におえないとはよく言ったものだ。
ローカルの意味
先日、とある幼稚園がポケベルを園児全員に配っているというニュースを見た。幼稚園は園児の保護者に対し必要に応じてポケベルにメッセージを送り、情報の伝達をはかるという画期的というかコロンブスの玉子的な発想である。これの応用で、P-doco?にメールを表示する窓をつけ、さらにはポケベル風の入力デバイスをつければ、じつはけっこ〜使えるのではないだろうかなんて思っている。逆に言えば、DDIPocketのテガッキーで位置情報サービスを利用できるようにすれば、それでもいいように思う。しかしそんな端末はどこにもない。なぜなんだろう・・・?
相手が幼稚園児であれば、このサービスもけっこ〜使えるのではないだろうか?親と幼稚園、双方から園児の行動をある程度監視できるし、いい意味で幼い子供を守ることもできるような気がする。誘拐でもされない限り、園児がどこか遠くへフラフラと行ってしまうことはないように思うので、ローカルなエリアであっても十分である。ローカルな部分はローカルなりに使い方を限定すれば”使える”と思うのだが・・・。
この他にローカルな使い方といって特別なものを思いつかないが、これこそまさにNTTDoCoMoのいわんとするP-doco?端末の理想的な使い方ではないだろうか。パンフレットにもそれらしいことが書いてある。しかしそれにしてはやる気がないというか、青いP-doco?端末の実機さえ見たことがないというのはいったいどういうことだろう。やはりNTTDoCoMoはいろんな提案はしてみるものの、あくまでそれは提案という形で”やる気”を表現しているだけで、実際やる気がないんじゃないだろうか?
DDIPocketは位置情報サービス機能があるにも関わらず、NTTDoCoMoと同様のサービスを開始するという話を一向に聞かない。しかしこれは僕が考えている以上にじつは大きな問題が先にあるからかもしれない。というのも、NTTDoCoMoもASTELもじつは地域ごとにキャリアの運営会社が違うのである。この位置情報サービスを提供しているのは限られた地域の各社である。しかもキャリアの営業エリアしかカバーしないというのもまさにこのためである。これに対してDDIPocketはいつぞや地域ごとの会社を統括し、DDIPocketという一つの会社としてしまった。おかげでNTTDoCoMoのように地域ごとのモニターキャンペーンや、地域ごとにサービスを開始するといったことが難しくなっているのかもしれない。もちろんこれはあくまで憶測であるが。
まとめ
僕が言いたいこと、それはただ一つである。
「全国で使える位置情報サービスを今すぐはじめてほしい」
さらに言えばサービス自身が低価格でランニングコストが負担にならない程度であれば言うことはない。さらに、さらに、さらに言えば、DDIPocketが明日にでもこのサービスを開始してくれれば月400円の基本料金を今すぐ一年分納めてもいいと思っている。それくらいに面白い。GPSというには現状はあまりにお粗末かもしれない。しかしDDIPocketのベストエフォート方式にはもう少し明るい未来があるようにも思う。
NTTDoCoMoのギャランティ方式とは違い、DDIPocketのベストエフォート方式は基地局の電波を束ねる形で通信速度を保っている(じつはギャランティ方式でも同様のことが可能かもしれないが、僕自身が不勉強なのでよわかっていない)。ということは基地局からの電波をいくつか同時に使うことが可能なのである。現状は一つのアンテナで3台だったか4台だったかが最大許容量で、さらにはこれの電波の上限が1本32kで2本で64kというのが上限なので1本のアンテナで問題なく足りている。ところがじつはDDIPocketの上限は384kいけるという記事をどこかで読んだ。384kというのは現在の1本でのアンテナの許容量を越えている。ということは基地局が重なりあった部分であれば最大384kいけるということである。基地局であるアンテナを複数まとめることができるということは、さらに詳しくその重なり合った位置を特定できるということに他ならない。
ここまで書けばすでにご理解いただけると思うが、ようはベストエフォート方式であれば、より詳しい位置を特定することが可能になるはずである。平たくいえば、街中でのGPSとしては最強を誇るのではないかということである。H"レベルの基地局の切り替えの速さがあれば、ジャイロ機能と併せて使用することで、街中の走行ならGPSアンテナなしでもある程度の位置を測定し、GPSとして十分意味があるのではないだろうか?
現状はお粗末でももしかすると明るい未来があるかもしれない。さらに街中ではGPSアンテナがほとんど使えないということもある意味追い風である。コンクリートジャングルという都会に於いて、そうしたビルの階数まで数えることができるGPSがあるとすれば、今まで以上にGPSが便利だと感じるのではないだろうか。実際、携帯電話網を使ったGPSというのはけっこ〜的を得ているように思う。TownGPSなり、街角ナビなり、適当な名前をつけてぜひ商品化してほしいと思う。そしてそれがパソコンやPDAとリンクできるのなら、僕は一番に手に入れたい。
道は星に聞かなくてもいい時代がくるかも?しかしそれもまた進化なのか、それとも夢のないGPSのはじまりなのか?結論が出るのはまだまだ先の話である。なんにせよGPSがさらに面白くなる未来が来ることに期待したい。
とにかくNTTDoCoMoのPHSを持っているなら、月々たったの100円or400円、P-doco?なら月々980円だけでこのいまどこサービスを試すことができる。面白いことは確かなので、興味がある方はぜひ遊んでみてほしい。ところでこんなふうに意味もなく遊びたくなるのははたして僕だけだろうか?
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