モバイルビデオノススメ

 

ストリーミング配信

 ストリーミング配信というのは難しいものだと思い込んでいたのだが、案外そうでもない。しかもこれをうまく使えば自宅のサーバーにあるMPEGデータをわざわざコピーすることもなく、また大容量のメディアを用意する必要もなく取り出すことが可能になる。
 もっともそれほど自由度は高くないが、ようは自宅のサーバーを自分専用の放送局として活用することができる。自分が見たい番組をセレクトするのではなく、あくまで放送局的な使い方がメインになるが、それでもファイルを持ち歩く必要がなくなるので十分にメリットがある。 

 

 

 

 

▼ いろいろな設定があるので思った以上に奥が深い

 

 

WindowsMediaEncoder

 このストリーミング再生を可能にしてくれるのがWindowsMediaEncoderである。このソフト、通常はMPEG→WMV、asf→WMVといったエンコードをするために使用するが、ウィザード画面にはしっかり”ブロードキャスト配信する”という項目がある。
 またウィザードを使用せずにファイル→新規作成→新規作成→ファイルの選択と進み、MPEGやASFファイルを選択する。するとそれがそのまま配信できるという非常に簡単なシステムである。またプロファイルのところの設定を変えることで、56kモデムの時に最適なレートなども選択することができる。
 この作業を何度か繰り返すことで、連続したファイルの再生も可能になり、それこそ寅さんシリーズ一挙48本連続配信という荒技も可能である。

 

 


壊れかけのラジオ

 このWindowsMediaEncoderを使った配信は何も外からアクセスする場合だけに限らない。例えば、家の中で家族がそれぞれにマシンを使っている場合、LAN経由でファイルを再生する場合には、各マシンからサーバーのデータを直接アクセスして取りだし、個別にそれを再生する。しかしこれでは何台かのマシンからアクセスすると途端にトラフィックが悪化する。逆にサーバーのほうでこのデータを配信している状態であれば、そのURLにアクセスすれば配信されているデータを見ることができる。
 ただし見たい時に見るというリアルタイムなビデオ再生というのは難しい。あくまで”配信”なので一方的なものであることは否めない。ではこの配信をどのように利用すればいいのか。
 僕はこれをラジオの配信に使っている。各マシンにラジオであり、テレビチューナーをつけることは難しいが、一台のマシンにラジオがついていれば、そのラジオを配信設定することで各マシンでそのラジオを聴くことができる。1980円も出せばラジオなんてどこにでも売っているようなものなので、メリットは少ないかもしれないが、無線LAN経由でラジオが聴けるというのはなかなか乙なモノである。
 極端なことを言えば世界中どこからでも自分の家のラジオを聴くことができる。
 と、ここで、ピンっときた方も少なくないだろう。このシステムを使えば、ライブカメラも作れる。PHSを使って動いている車の中から外の映像を配信することもできる。そう、まさにこの技術は個人で中継ができるというすごいシステムなのである。
 ある意味、モバイルビデオなどという非常に小さい夢よりも、随分とすごいことになる。なぜならある日突然、自宅が放送局になりえるというその事実。これはすごい。


 

WindowsMediaEncoderで配信中 

 

 

sigmarion2はストリーミング再生に未対応

仕方がないのでPocketTVをレジスト(49.5ドルなり)。
CFにMPEG1を詰め込み、無理矢理モバイルビデオ。

問題点

 ちょっとあまりにモバイルビデオの話から脱線してしまったので、話を戻そう。
 ようはモバイルビデオと言いながら、自分の家のサーバーで配信設定している映像であり、音声を、直接アクセスして見ることができれば(リアルタイムではないが)、大容量のメディアを購入、持って歩く必要がないということである。
 ただし問題がある。まず自宅のサーバーにIPが割り振られていない場合、なんとかして自宅のサーバーに直接アクセスする必要がある。これは例えば、固定回線に繋がったモデム経由なのか、それともサーバーにPCカードタイプのPHSを挿し込んでおいて、これを着信設定しておくのかというややこしく、かつまた予算のかかる問題がある。
 だがIPさえ割り振られていれば、遅いながらもAirH"などの外部から常時アクセス可能な環境を整えることで、日本中PHSの電波が届くかぎりは家のラジオ放送を聴いたり、配信設定しておいた映像をストリーミング再生することが可能である。
 しかしさらに大きな問題がある。それはストリーミング再生自体がまだまだ主流とは言えず、ストリーミング再生できる環境はPDAの中にはなく、ノートPCでしか動画配信には対応していない。
 僕自身はsimgarion2を使ってストリーミング配信のテストをしたかったのに、PocketPCでは音楽のみ、HPCにいたっては配信自体に対応していないという現実の壁にぶつかってしまった。ただしこれもPocketPC2002では動画配信にも対応しているようなので、刻一刻とオンデマンドに向かっていることは確かである。

 

2001年の結論

 過渡期である。まだ全部が整備されていない。きっと今5GBのMicroDriveが3万円以下で出てくればすべての問題が解決される。そうすれば結論自体が5GBのMicroDriveを利用したモバイルビデオということになっていたはずだが、実際1GBのものが3万円前後するのでMPEGファイルを持ち運ぶのに十分とは言い難い。
 asfファイルであればMI-E21を使って再生できるので、1GBのMicroDriveにasfファイルを数時間突っ込むというのが一番現実的かもしれない。だがこのMI-E21はバッテリーがもたない。4万円ほど出せば、512Mのフラッシュメモリカードが買えるので、これを使用するという方法もあるが、やはりそれでも全部の画像ファイルを再生する前にバッテリー切れになることが予想される。
 そしてきっと5GBのMicroDriveがあったとしてもsigmarion2やPocketPCなどではやっぱりバッテリーがもちそうにない。
 やはり今は過渡期である。あと5年もすれば当たり前にできることが、今はできそうでできない。ストリーミングについても大容量ストレージデバイスにしても、あとほんの少しというところまできている。
 このままいくとストリーミングに関しては携帯電話のほうが早くに対応しそうな勢いである。それはそれで問題ないが、携帯電話に関しては通話料で儲けるシステムなので、固定料金の常時接続に関しては消極的にならざるをえない。
 となれば結局のところ、お金を持っているMicrosoftが動画コンテンツを整備し、PocketPCの普及に努め、さらにはAirH"などの普及を促すことによって、メディアとしての価値を高めていくというボランティアを要求することが一番の近道のような気がする。
 僕自身はとりあえず今、5GBのMicroDriveが5万だったら買ってしまうだろう。これでもちょっと昔のビデオデッキを買うよりは安い。しかもこれに10時間以上のMPEG1のファイルを持ち歩けるのであれば、僕はそれで満足だ。1GBでは足りない。5GBが必要だ。そしてそれはもう目前である。 

勢い余ってデスクトップPCにもPDドライブ導入

CE-VR1で録画したものはPCカードスロット経由で鯖へ。
M3で録画したものは直接PDで持ち運び、
そのままCD-Rに焼いてしまうという荒技。

CFとPDというビデオテープみたいなもの。
おかげでまた管理しないといけないメディアが増えただけ。

さっさとオンデマンドな世界が来てくれないことには
情熱と懐が続かない。

 

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2001/11/10