モバイルビデオノススメ

移動

 モバイルと言えば移動である。
 必要もないのに出歩き、必要もないのに電車の中でパソコンを広げ、必要もないのにメールを受信してみたりする。もちろん必要な人にあたりまえのことかもしれないが、大多数の人間がじつはPDAなんてものが必要ないように、必要でない無駄をわざわざ実践するのがモバイラーとしての基本である。
 ところが今回モバイルビデオということで考えているが、さすがにこのデータを持ち歩くとなると大容量のメディアが必要になる。なぜなら相手はMPEGである。シャレにならないほど大きなデータであることが多い。無駄を実践するにも大変である。
 しかし最近ありがたいことにCD-Rドライブというものが普及している。僕が買った当時にはドライブ自体が安くなったといって2倍速のもので8万円近くしていたものが、今は12倍速で8000円といった具合にとんでもなく安くなっている。SCSI接続の外付けのものであれば、当然SCSIカードさえあればLibrettoにも使用できるということで、これにパケットライトで直接録画できれば、問題解決できるのではないかと考えた。
 HDDからHDDへとLANでファイル転送することも可能だが、HDDの容量を食ううえにさすがに大きいファイルになるとギガビットのLANカードが欲しくなる。CD-Rメディアならば気軽にどこでも持ち歩くことができ、さらにはポータブルのCD-ROMドライブさえあれば、CD-Rを使ってDVDのような使い方が可能になるのではないか?

 

やはりこのコンパクトサイズがいい

CD-RWドライブを使ってみたが・・・

パケットライティングは予想以上に不安定。
これももっとマシンパワーがあれば解決する問題なのか?

パケットライト

 CD-Rは通常ライティングソフトと言われるものを使って、データを書き込む。しかしこれはHDD内、もしくはCD/DVD-ROMなどのデータを書き込む場合であって、リアルタイムに生成されるデータを書き込めない。
 しかしパケットライト方式のライティングソフトを使えば、フロッピーディスクのようにCD-R/RWメディアにデータを書き込むことができる。本当かウソかは使ったことがないのでわからない。今回のようなMPEGのデータを直接書き出したい時にはぴったりということで、早速これに挑戦してみた。
 だが結果は惨敗。できなくはないようだが、パケットライトは思った以上に不安定、かつまたパワーがいる様子。できなくはない。だが実用的とは言えなかった。
 きっと思った以上にCD-RWドライブを活用している人が少ないということだろう。そうでなければこれだけ不安定なソフトで誰も文句を言わないはずはない。実際僕も車で聴くCDを焼くくらいにしかCD-Rドライブを使っていないので、普及しているからといってその機能を使いきっているユーザーが多数いることにはならないのである。


代替案

 ようはソフトを入れないと書き込みできないCD-Rメディアでは不安定になるということが確認できた。ではソフトをいれなくても大容量メディアとして認識、書き込みできるメディアであればそのまま使えるのではないか?
 そこでまずIDE接続の2.5インチHDDを試してみた。これにはえらく昔に手に入れて、いつもシステムを転送するのに使っていたMicroDockという製品を使用。他にも同じような製品があるのでそれでも問題ないように思う。この手の製品の利点は電源を別に必要としないこと、また換装したHDDなどを使用できるというメリットがある。
 だが録画してわかったことは、思った以上に書き込み速度が遅いこと。よってコマ落ちが多くなる。これなら直接内蔵HDDに録画したほうがより安定しているという結果になった。
 それでは次にMOドライブやPDドライブといったものなら値段も安く、かつ大容量のHDDの代わりになるのでないかと考えた。ちょうどPDドライブはうちに一台転がっているのがあったので、これを使用し、テストしてみた。
 SCSI接続のPDドライブではキュインキュインと音はうるさいものの、コマ落ちが激しくなるといったこともなく、650Mのメディアに610Mまで記録可能(SmartVisionの仕様で40M以上空きがある状態でないと録画できないため)。SCSI接続であれば問題のない画質で録画できることを確認できた。
 PDドライブ関しては最近売っているところを目にすることすらないので、売っていればきっと激安品。そのくせDOS上でもそのまま読み書きすることができるという究極の汎用性もある。メディアが安くないが、CD-Rに焼くまでのバックアップメディアということであれば、数枚持っていれば足りるはずなので、あくまで移動用の媒体としてであれば悪くはない。
 さらにデスクトップPCにつけておけば、データの移動が簡単なのに加え、CD-ROMドライブとしても使用できるので、CD → CD-R というCD-Rマシン用のCD-ROMドライブとしても活用することができる。
 MOドライブのほうが一見汎用性があるように思うかもしれないが、MOはMOのメディアしか扱えないうえに、大容量のものはまだまだ安いとは言えない値段がついている。その点、PDドライブは消えゆく運命とはいえ、モノがあれば安いはずなので案外オススメできる。なにより扱いが簡単で大容量というのがいい。


マイナーだがPDドライブは便利

じつはDVD-RAMドライブと互換性があり(松下のみ?)、
DVD-RAMドライブでPDのメディアを読み書きできる。
となればDVD-RAMドライブを使った録画がベスト!?

そういう意味では日立のPriusDeckはアタリかも。

 

MicroDock + 東芝製HDD

この組み合わせではCE-VR1では認識せず。
やはり消費電力の問題か?
認識する以前にHDDのモーターまわってませんでした。

ただしこれもPDと同じく、データの持ち運びには便利。

 

 

改善を求む

 一見もう過去の技術と思われるものの、使い方次第で使えることがよくわかった。もちろん今さらポータブルのPDドライブを持ち出して、Librettoと接続、モバイルビデオというのは現実的ではない。PDドライブはあくまで、ビデオテープ感覚でデータを扱いたい場合の媒体でしかない。
 それこそCD-R/RWであり、DVD-R/RWあたりが当たり前に読み書きできれば、そのほうがより汎用性があり、遊べることはまず間違いない。ただ単に扱いやすさという点でオススメというだけのことであり、これがベストということではない。
 デスクトップPC用のPCIのキャプチャカードであれば、最近はCD-Rに直接書けるものもあるらしい。ようはパワーも限られているうえに、USB接続という限られた転送速度の製品なので、そのあたりの問題が少なくない。
 よりビデオテープ感覚で、よりモバイルビデオ用途にという意味では、もっとデータを小さく整理できるようにビットレートとあわせて画面サイズの選択肢が増えないことにはCE-VR1を越えることは難しい。
 なによりパソコンで見るのであれば、CE-VR1に大容量のCFを突っ込んでいるほうがより現実的と言える。PocketPCはじめとするWindowsCE機でのビデオ再生を考える場合、やはりさらなるメディアの大容量化が必須条件となる。
 ようは現在のところ、WindowsCE機については環境が整っていないということである。一刻も早く、大容量メディアが安くなるか、asfファイル用のCODECが出るかしてくれないことにはストレスがたまっていけない。

 

まとめ

 とどのつまり、5GBのMicroDriveが出ればとりあえず持ち出しに関しては問題解決。ノートPCに関しては前述のIDE接続のHDDや、IEEE1394対応のこのようなドライブを使えばMicroDriveやPCカードタイプのHDDカードを高いお金を出して購入する理由はどこにもない。なぜならこれでも十分ビデオテープよりは小さいので、その中に余った10GBのHDDなどを入れ、asfファイルであれば128Mで2時間で計算すれば、80本近くの番組を持ち歩くことができ、MPEG1のものであれば15本、30時間近くを収納、持ち歩くことが可能になる。
 バッテリーの問題もあるが、ビデオとして使えるものを持ち歩いてテレビ+ビデオデッキよりも小さく、かつ持ち歩ける大きさであれば、あまり文句は言えない。たとえバッテリーでの駆動時間が短くなったとしても東京−博多間を行き来するのであればともかく、通常動いているぶんには許容範囲だろう。
 ただやはり持って歩くということは、データをコピーするなり、CD-Rに焼くなりして、時間的にも物理的にも無駄が多い。今後さらなるブロードバンド化が進んでいけば、インターネット経由で自宅のサーバーにアクセスし、データをストリーミング再生というのが一番現実的なように思う。

 

兵どもが夢の跡

どれも決定打には欠ける。
やはり現状大容量のCFメディアの登場が
モバイルビデオの実現には一番必要なもの。

 

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2001/11/09