モバイルビデオノススメ



さらなる汎用性を求めて

 MPEG4というフォーマットは決して悪いフォーマットではない。圧縮率の高い動画フォーマットでまさにモバイル向けと言える。しかしMPEG4ではCODECをダウンロードしないといけないなど使用に際して問題がないとも言えない。
 これまではCE-VR1を使っていかにデータを持ち出すかということを考えてきたが、CE-VR1のMPEG4フォーマットはWindowsCE機で見ることができない。僕のお気に入りのsigmarion2で見られないのでは、僕自身が楽しめない。もちろんLibrettoもeggyもあるので、これで見ることができれば十分なのだが、できることならsigmarion2でも見たい。
 単純にWindowsCE機向けのMPEG4のCODECが出てくればそれで問題解決なのはこれまでと同じだが、実際それが出てきていないわけで、結局のところWindowsCE機でモバイルビデオ環境を実現するためにはMPEG4からのコンバートもしくはMPEG1のデータを用意する必要がある。WindowsMedeiaPlayer形式のデータでももちろんいいのだが、より汎用性を考えるとMPEG1というフォーマットがベストであると言える。 

 

 

▼ やっぱりこれか・・・

 

HDDレコーダーの構築

 HDDレコーダーと言えば、SONYの製品がぱっと頭に思い浮かぶ。しかしあのHDDレコーダーは高性能であり、多機能だが非常に高価なうえにデータを持ち出して使うというコンセプトのものではない。(ちなみに使ったことはないのでどれほどのものかは計り知れない)
 それではデータを簡単に持ち出せる環境を構築することはできないだろうか。
 しかもそれはMPEG1で、なるべくCE-VR1かそれ以上の機能を持ったものでなければ面白くない。
 前回はデスクトップパソコン用の拡張カードであるWinDVRやMTV1000について少し触れた。しかしデスクトップパソコンという環境は小さい本体であっても百科事典よりも大きく、さらにはモニターが必要になり、CE-VR1と比較して非常に大きくなってしまう。どうにかしてもう少し小さなビデオ録画環境を作ることができないだろうか。

 

USBという拡張性

 ふと横を見るとLibrettoL1に乗り換えて以来使っていなかったLibrettoM3が目についた。HDDは8GB、RAMは96M、Windows2000環境。ふとひらめいた。
 USBのビデオキャプチャ機器を使って、CE-VR1と同じことができないだろうか?ちょうど最近はiEPGというテレビ欄を表示させ、それをクリックするだけで録画予約できるという非常に優れた録画環境も整っている。これだと思った。
 ところがこのキャプチャというのが大問題で、はっきりいってマシンパワーをむちゃくちゃに食う。とにかく食う。WinDVRであっても実際実用になるのはPentium!!!-500MHz以上でそれ以下では、はっきりいってなんとか録画するのが精一杯というような状態。それをUSB接続で実現しようというのだから無理がないわけがない。
 しかも相手はLibrettoM3、MMX133MHzという発売当時すでに非力な、現在の動画キャプチャを実現するにはお話にもならないスペックである。だが僕には勝算があった。MPEG1のキャプチャカードを調べていると案外これが低いスペックでも動いていることを確認できた。MPEG1であればクロックアップしたM3であればなんとかなるのではないか。

 

▼ USB-MPGはiPEG未対応

 

 

 

▼ USB-MPG2はMPEG1録画できず、
さらに音声はモノラルのみ。

 


機種選択

 そこでまずいくつかのキャプチャ機器に目をつけた。M3で使用する関係でどうしてもUSB接続でなければいけない。またMPEG1の録画に対応したもの、テレビチューナーがついていること、さらには予約録画が可能なことが必須条件だった。
 I/OデータのUSB-MPGUSB-MPG2、NECのSmartVisionPro、SmartVisionPro2、これらが候補にあがった。しかしI/OデータのUSB-MPGに関しては一番低スペックでそれなりに動くことはT.Kanaiの報告により確認できたのだが、予約録画に関しては対応しておらず。CE-VR1のかわりに使うには少々難があった。かといってUSB-MPG2ではMPEG1の録画に対応しておらず、結果としてNECのSmartVisionしか選択肢がなかった。SmartVisionに関しては、ハードウェア的には1も2も同じもので、ソフトウェアの違いだけである。MPEG1の録画と予約録画に対応しているのは2のみなので、結果としてはSmartVisionPro2のみしか選択肢がない。


SmartVision

 早速これを新品購入・・・というには少々高いので中古を考えていたのだが、これもじつはT.Kanaiさんがお持ちということで、これをご厚意により貸していただけることになった。
 まずはLibrettoL1のWindowsMe環境にソフトをインストール・・・しようと思ったらできなかった。いろいろやってみたがまったくうまくいかない。LibrettoM3にインストールするよりも、LibrettoL1のほうが随分パワーもあるし、モバイルビデオ用の環境テストよりも先に動作チェックをしようと思ったのだが、結局まったく動かず。LibrettoL1でSmartVisionを導入しようと思っている方がいたとすれば、購入はしばし待たれるほうがいいかもしれない。もっともお借りしたSmartVisionが2ではなく、1からのアップグレードだったので、ちゃんと2を購入した場合にはソフトもインストール可能なのかもしれない。
 仕方がないのでWindows2000環境のLibrettoM3にソフトをインストール。途中エラーメッセージも出ていたような気がするが、こちらはなんとかセットアップ完了。早速起動してみる。
 MMX266MHzの状態で起動すると、はじめタイムシフトモードになっている。画面は出るがひたすら重い。デフォルト時はMPEG2になっているものをMPEG1のビットレート500kに設定することでようやくなんとか動画が動くようになった。しかしタイムシフトモードではパワーを食いそうな気がするので、これを解除。セミライブモードということだが、画面が出ない。いったいなぜそうなっているのかは未だによくわからないが、とにかく動いているのでよしとする。
 これに気をよくしてMMX133MHzで再起動。一番軽いはずのMPEG1の500kのモードでもはっきりいってまともに動いてくれる様子はない。
 いろいろテストした結果、MMX233MHzは必須。実際にはMMX266MHz以上でなければまず使えない。これが実用最低限のスペックということだろう。

 

 SmartVisionPro2 for USB

結局これしかありませんでした。
旧型のSmartVisionPro for USBでは
iEPGが使えないので注意が必要。

▼ こんな感じで録画しました

イラストはUSB-MPG2のものを拝借。

 

問題点

 とにかく動いた。もちろん高画質モードでは実用にならないが、一番荒いモードであれば録画可能であるということを確認。それでもカクっとコマ落ちするが、あくまでビデオを録画することが目的であり、オリジナルを作り出すという目的ではないので許容範囲内。
 しかしこれでも十分にMPEG4よりはきれいに動いている。さらには320x240では実用にならないCE-VR1に比べて、ちゃんと30フレームだったか、けっこ〜フレーム数もあるのでブロックノイズが目立とうが、MPEG2の画質に及ばないだろうが、そんなことはおかまいないし、僕のように3倍モードのビデオからの録画であればなんとか遊べる。
 手始めに「人類、月に立つ」という海外ドラマのビデオをMPEG1でダビングしてみた。面白いことにビデオからのダビングのほうがきれいに撮れる。テレビチューナーが弱いせいか、テレビの録画に関してはノイズが目立つような気がする。あくまで気分の問題かもしれない。
 ただし音に関してはモノラルになるので、MPEG1で録画できるCE-VR1という用途にしか使えない。しかも画像サイズは変更できず、ビットレートも一番低いものしか選択できない。そうしたことからも限られた用途でしか使えないビデオ録画システムであるということは確かである。


まとめ

 長くなりそうなので今回は一旦おしまいとする。とにかくLibrettoM3+SmartVisionという組み合わせでなんとかHDDレコーダー構築計画は一歩前へ。MPEG2の録画環境はそのうちさらに高性能化したマシンで可能になるとして、MPEG1での録画を大前提としてきた今回のプロジェクトでは、十分とは言えないまでも僕自身が満足できる結果が出たので良しとしておこう。
 実際コレクターとしては画質にこだわりたいところではあるが、現状その代償はあまりに大きい。保存版としてのクオリティはそのうち技術的、予算的に追いつくだろう。ただし見たいビデオをヘビーローテーションで見るのはどうかという場合に、MPEGへの変換というのはとても大きな意味を持っている。なぜならデジタルデータは劣化しない。
 逆に言えばDVDなどを持っているのに、わざわざ再度MPEG録画する意味というのはあまりないように思う。とりあえずまだしばらくはコレクターは廃業できそうにない。ただしこれもいつまで続けていられるのか。オンデマンドな環境はそう遠くないように思う。

 

 

▼ とりあえずこんな感じになってます。

 

もどる  次へ  友の会へ

 

2001/11/08